龍のひげ’s blog

子供たちの未来のために日本を変革する

ブレンディの家畜CMについて

何かとんでもないものを見てしまったような気がするな。今、ネットで話題になっているAGFブレンディのWEB限定CMである。まだ見ていない人は、是非、見てよく考えていただきたい。
これは市民の不買運動が起こってもいいレベルである。或いは政治的にも国会での参考人招致とか、証人喚問とかそれぐらいのインパクトはあると思う。
私は元々個人的には、過敏なフェミニズムの運動には否定的である。女性への蔑視や差別が社会から払拭されて、男女平等に社会進出が促されることは当然ではあるが、これまでの特に80年代や90年代のフェミニズムはとにかく男という存在を馬鹿にすればそれで「相対的に」女の地位が向上するかの共同幻想に支配されてきた側面が強いものであった。それで過激なフェミニストたちは(朝日新聞などがその筆頭であるがマスコミは全体的にそのような傾向性に属していた)、徹底的に男性性や父権などを攻撃し続けてきたものである。その風潮が、冤罪であろうがなかろうが、痴漢やDVは問答無用で牢屋に放り込んでしまえ、といった世相を現実的に作り出してきたのである。しかしこのブレンディのCMは女性を乳牛扱いする女性差別でもあるが、それだけの問題ではない。それだけでも大問題だが、明らかに日本人を家畜扱いしているものである。こういう映像を風刺やブラックユーモアとして軽く考えてはならない。こういう所に企業の本質というものは自然と出てくるものである。なぜ日本の有名企業が日本人を家畜扱いする必要性があるのかと疑問に思う人も多いであろうが、AGF(味の素ゼネラルフーヅ)は元々、米国ゼネラルフーヅ社の日本における現地法人として設立(1954年)されているのである。それが1973年に味の素とゼネラルフーヅとの合弁によって味の素ゼネラルフーヅとなり、今年度の2015年には味の素が買収によって全株を取得し、100%出資の完全子会社となるに至った歴史がある。よってAGFは日本企業でありながらも、米国的な人種偏見や日本人観に強く影響を受けている企業風土があるのではないかとも考えられるものである。もちろんAGF社が公的にそのような見解を認めるわけがないが、このCM内容はそのように受け取られても仕方がないと言えるのではなかろうか。
そしてこのCM内容と同程度に腹立たしいことは、TVや新聞などのマスコミが一斉に無視して黙してしまっていることである。政治家の失言では、ほとんど誘導尋問的な揚げ足取りであっても、鬼の首を取ったように延々と攻撃し、また問題を拡大させることが恒例であるのに、なぜ今回は見て見ぬふりをするのか。スポンサーの批判はできないということであろうが、それで報道の公共性がどうのこうのとか、ジャーナリズムの精神などと偉そうなことをのたまう資格があるのだろうか。私が日本のフェミニズムをインチキ臭く感ずるのはそういうところが大きいのである。突き詰めれば所詮は体のいいだけの皮相的なモラルであり、実態はいかにも資本主義的な金儲けではないか。強い立場の者(米国や国内外の大企業)には媚びて、都合の悪いことは市民に拡散しないように無視しているだけではないか。政治家の揚げ足取りだけの民主主義など御免である。皆さんはどのように感じられるであろうか。