鳩山首相は、アメリカの言い成りにはならないと言いながら、日米同盟を深化させなければならないとも言う。交渉ごとは出発点の思考形態に全ての帰結が運命付けられている。チューリップの球根からは、チューリップの花以外は決して咲かないのと同様である。鳩山首相の矛盾思考は、日本人からは優柔不断の八方美人と非難され、欧米人からは日本人が最も理解されがたくまた信用できないパターンのぬかるみにあまりにも深くはまり込んでしまっているように見える。
しかし私は個人的に鳩山首相を批判も擁護する気にもなれない。もともとこの問題は日本の政治トップである総理大臣においても、また政権政党の民主党にあっても荷が重過ぎて単独で解決できる限度を超えているのではないのか。