龍のひげ’s blog

子供たちの未来のために日本を変革する

2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

生きること、書くこと76

結果ではなく、動機を裁くということはそういうことなのである。社会内部の閉ざされたコスモロジーの 機構を維持するためには、調書における作文のように型にはめて都合よく物語を作り変えるか、あるいは 排除(免罪)するかのどちらかしかないのである。 因…

生きること、書くこと 75

最初の報道時点から私は怪しいと思っていた。福岡市の公園で母親が子供を殺害した事件である。母親が トイレに行っている2~3分の間に子供がどこかに連れ去られる事態は十分有り得るだろうが、直後に殺 害されて子供を見失うきっかけになった正にそのトイ…

彼岸花

何ゆえに紅く燃えるか彼岸花 紅く、紅く真理のように 鮮血の悲しみ色に染まるは 我が心の空、青さのゆえか

生きること、書くこと 74

仏陀にしても“野性的”という表現は似つかわしいものではない。仏陀は論理の人であった。著者は、 「肉体を通じてこそ肉体を超える思想を獲得することができる」と述べるがパトス(情念)とは肉体の付 属物に過ぎない。そもそも人間誰もが生きている限りにお…

生きること、書くこと 73

本は買って棚に飾って置くものではなく読まなければならない。 『「野生」の哲学―生きぬく力を取り戻す』(町田宗鳳著、ちくま新書)は、書店で私に買われてから5 年程経ってようやく読まれることとなった。書評を書くには遅きに失した感があるが、私には常…

生きること、書くこと 72

それで同窓会の話しに戻るが、ある女性が私に話しかけてきてくれた。私はその女性のことをまったく覚 えていなかった。それで正直に「申し訳ないけれど、私は覚えていないのです、ごめんなさい」と謝っ た。するとその女性は「一度もクラスが一緒になったこ…

生きること、書くこと 71

今年の5月に中学時代の同窓会があった。ほぼ30年ぶりでの旧友たちとの再会であった。そしてそれは 私にとって単に懐かしいというだけでは済ませない、自分自身の原点を探る回帰をも意味していた。 会場に立ち入ると当時の面影を残す顔も、見知らぬ人間に…

生きること、書くこと 70

昔からテレサ・テンの声が好きだった。彼女が歌う日本語の響きはどこか異邦人の美しさがあった。 内部の外部とでもいうべきであろうか。あるいはそこに留まりつつも通過してゆく矛盾の相克が結晶化し ているかのような声だった。彼女が切々と女の恋心を歌い…

生きること、書くこと 69

私は不勉強で大変恥ずかしいことではあるが、そのような事実を知らなかったのである。担当者は、私の 会社情報や個人情報はまったく見ることなく電話というだけで不採用にしたのだと正直にカミングアウト してくれた。それで話しが見えてくるとともに安心も…

生きること、書くこと 68

ある日のことであるが、電話工事会社の人間が私の会社に飛び込みで営業にやって来た。普段なら相手に しないが、以前に取引のある会社であり担当が変わったという挨拶で来ていたので名刺をもらって少し話 しを聞くことにした。 電話料金についてのことである…