龍のひげ’s blog

子供たちの未来のために日本を変革する

2008-01-01から1年間の記事一覧

生きること、書くこと 91

ある日のこと、息子と話しをしていると“フミン”がどうのこうのと言うので“府民”かと思い、小学校 2年生で大阪府民としての行政に目覚めたのかと感心して聞いていると、どうも本人は“富民”のつもり で話しをしているらしいことがわかった。それで、私は“富民…

小説『八日目の蝉』

おいおい、黙って人様の赤ん坊を連れ去るとは何たる事や。 一体どないな神経しとるねん。 子供の親がどれだけ心配し、嘆き悲しんでるかわからんのか、この馬鹿女。 そもそも住民票も戸籍もない子供を自分で勝手に名前を付けて、どないして育てていくつもりや…

生きること、書くこと 90

小学校二年生の息子が、この頃自分のことを「俺」と言うようになった。 私の父は孫が「俺」と言うことが気に入らないようで 「俺なんて言うたらあかん。おじいちゃんはそんな乱暴な言葉は嫌いや。僕って言い。」と注意する。 息子は「俺」と「僕」の区別がつ…

生きること、書くこと 89

国民不在の政治が動き出しつつある。私が11月19日付けの記事に書いた通りである。 何が選挙管理内閣だ。麻生内閣が退陣していない時点で野党第一党の党首が大連立構想を提案することは 不自然だ。自民党が次の選挙で敗北することを前提に、小沢一郎氏が…

布団の中で考える私

布団に入って体が温まってくると 私は、だんだんと夜の底に溶けてゆく。 ミルクのように白々しい私の意識は、コーヒー色の夜空に 攪拌されて消えてゆく。 ああ、私を手放すとは何と気持ちがいいことであろうか。 死ぬ瞬間にも人はこのような 宇宙と一体にな…

生きること、書くこと 88

最近の新聞記事で特に気になったものについて感想を書くことにする。 11月22日、読売新聞朝刊に『ネット殺人予告 別人逮捕 三重県警他人の携帯悪用見抜けず』の見出 しで掲載された事件である。あらましは以下の通りである。 今年の7月17日にインター…

生きること、書くこと 87

酒飲みにとってバーとは酔いながら知見を磨く社交場である。 私がよく行く馴染みの店は、場所的に在日の人が多い地域である。よって客も在日が多いようだ。在日の 人々は地域で独自のネットワークを持っていて皆、事情通である。彼らは独特の感性を有してい…

生きること、書くこと 86

やがて必ず実施されるであろう選挙に向けて言っておきたいことがある。 いつ行われるのかにもよるが、現状を見れば民主党が勝つ可能性が高いように見える。しかし私は民主党 に、と言うよりも民主党代表である小沢一郎氏に対して正直なところ信用し切れない…

生きること、書くこと 85

日本は小泉元首相の政治以降におかしくなってきたと、誰も考えないのであろうか。確か“痛みの伴う改 革”とやらで何年間か辛抱すれば、暮らし向きが良くなるかのようにさかんに強調されていたように記憶 している。 ところがまったくその兆候は見えてこない。…

生きること、書くこと 84

日本の民主主義は、どこか相撲の土俵に似ている。 一応、俵(タワラ)の内側で真剣勝負をしているが、俵という結界の役割を果たしているのが実は大手新 聞社やTV局などのメディアである。日本民主主義的相撲の俵は米ソの対立に象徴されたイデオロギーの 伝…

生きること、書くこと 83

前航空幕僚長・田母神氏の論文を読んだが特に問題があるとは思えない。 むしろ立派な内容のものであると思われる。見解に相違があれば堂々と議論すればよいだけのことであ る。 文民統制(シビリアン・コントロール)とは言うが、それなら政府見解が常に正し…

生きること、書くこと 82

最近、久しぶりにホリエモン(元ライブドア社長、堀江貴文氏)がTVに登場している姿を見た。毎日放 送の『久米宏のテレビってヤツは!?』という番組である。その中でホリエモンの発言で印象に残ったと いうか、少し感心したところがあったのでそれについ…

夜の幸福

夜の街をただ一人で歩いていると ほんのり幸せな気分になるのはどうしてだろうか 夜の世界は思考に包まれながら 信号や車のライト、飲食店の看板灯、 イルミネーションの青色ダイオードなどが まるで私が私であるかのように 優しく静かに明滅している 夜は全…

生きること、書くこと 81

原辰徳はいくつになっても若大将である。巨人・原監督がWBC代表監督に決定した。まあ何と言うか、 無理やり押し付けられたようで気の毒な気がしないでもない。 今回のWBC監督選任騒動の一幕は、先の北京オリンピックで韓国の驚異的な強さを見せ付けら…

虫の一分

虫の息 無私に無視して無心に書けば 夢死して生きるや 無死なる言葉

生きること、書くこと 80

大阪府、橋下知事が朝日新聞の社説に噛み付いたようだ。山口県母子殺害事件、被告少年の弁護方針に対 し橋下氏がテレビ番組で被告弁護団への懲戒請求を呼び掛けた件についてである。弁護団からの損害賠償 請求を認めた広島地裁の判決を受けて、朝日新聞社説…

生きること、書くこと 79

何とも言えないような内容の映画だったな。 まあ、全体的には面白かったけど。 黒沢清監督作品、『トウキョウソノタ』を見た。 東京の小さなマイホームで暮らす4人家族のシリアスで滑稽な物語である。 香川照之演じる父親(佐々木竜平)と小泉今日子演じる…

生きること、書くこと 78

世界的な金融不安の流れが止まらない。50年に1度あるかないかの恐慌状態に突入しているようだ。 この金融パニックは大地震のようなものだ。これまでに蓄積されてきたひずみが一挙に噴出しているので ある。本当の地震も大変恐ろしいが、地殻変動による地…

生きること、書くこと 77

私は自称詩人である。自称することに意味がある。 全ての画家が一度は自画像を描くように、真摯に自分自身に向き合わなければ芸術というものは生まれな い。詩人にとっては自分が詩人であることを認め、宣言することが詩人としての第一歩であろう。 だから私…

生きること、書くこと76

結果ではなく、動機を裁くということはそういうことなのである。社会内部の閉ざされたコスモロジーの 機構を維持するためには、調書における作文のように型にはめて都合よく物語を作り変えるか、あるいは 排除(免罪)するかのどちらかしかないのである。 因…

生きること、書くこと 75

最初の報道時点から私は怪しいと思っていた。福岡市の公園で母親が子供を殺害した事件である。母親が トイレに行っている2~3分の間に子供がどこかに連れ去られる事態は十分有り得るだろうが、直後に殺 害されて子供を見失うきっかけになった正にそのトイ…

彼岸花

何ゆえに紅く燃えるか彼岸花 紅く、紅く真理のように 鮮血の悲しみ色に染まるは 我が心の空、青さのゆえか

生きること、書くこと 74

仏陀にしても“野性的”という表現は似つかわしいものではない。仏陀は論理の人であった。著者は、 「肉体を通じてこそ肉体を超える思想を獲得することができる」と述べるがパトス(情念)とは肉体の付 属物に過ぎない。そもそも人間誰もが生きている限りにお…

生きること、書くこと 73

本は買って棚に飾って置くものではなく読まなければならない。 『「野生」の哲学―生きぬく力を取り戻す』(町田宗鳳著、ちくま新書)は、書店で私に買われてから5 年程経ってようやく読まれることとなった。書評を書くには遅きに失した感があるが、私には常…

生きること、書くこと 72

それで同窓会の話しに戻るが、ある女性が私に話しかけてきてくれた。私はその女性のことをまったく覚 えていなかった。それで正直に「申し訳ないけれど、私は覚えていないのです、ごめんなさい」と謝っ た。するとその女性は「一度もクラスが一緒になったこ…

生きること、書くこと 71

今年の5月に中学時代の同窓会があった。ほぼ30年ぶりでの旧友たちとの再会であった。そしてそれは 私にとって単に懐かしいというだけでは済ませない、自分自身の原点を探る回帰をも意味していた。 会場に立ち入ると当時の面影を残す顔も、見知らぬ人間に…

生きること、書くこと 70

昔からテレサ・テンの声が好きだった。彼女が歌う日本語の響きはどこか異邦人の美しさがあった。 内部の外部とでもいうべきであろうか。あるいはそこに留まりつつも通過してゆく矛盾の相克が結晶化し ているかのような声だった。彼女が切々と女の恋心を歌い…

生きること、書くこと 69

私は不勉強で大変恥ずかしいことではあるが、そのような事実を知らなかったのである。担当者は、私の 会社情報や個人情報はまったく見ることなく電話というだけで不採用にしたのだと正直にカミングアウト してくれた。それで話しが見えてくるとともに安心も…

生きること、書くこと 68

ある日のことであるが、電話工事会社の人間が私の会社に飛び込みで営業にやって来た。普段なら相手に しないが、以前に取引のある会社であり担当が変わったという挨拶で来ていたので名刺をもらって少し話 しを聞くことにした。 電話料金についてのことである…

生きること、書くこと 67

とうとう北京オリンピックも終わってしまった。と言ってもそれほど熱心に見ていた訳でもないので特に 感慨深くも名残惜しくもないが。 私が見た範囲で総括して言うと、最も強い印象を受けた競技はやはり野球である。韓国は強かった。ただ その一言である。予…