生きること、書くこと 89
国民不在の政治が動き出しつつある。私が11月19日付けの記事に書いた通りである。
何が選挙管理内閣だ。麻生内閣が退陣していない時点で野党第一党の党首が大連立構想を提案することは
不自然だ。自民党が次の選挙で敗北することを前提に、小沢一郎氏が一部自民党議員たちと密議をはかり
政界再編への布石を打ち出しているのではないか。それらの動きに呼応するかのように、自民党内で新党
立ち上げや民主党との連携が模索され始めているように感じられる。
戦後の長期間に及んだ自民党支配の構図は、自民党が選挙で敗北してもなくならない。アメーバのように
姿を変えて浸透していくだけであろう。しかしそれでは政党の存在意義がないではないか。もとから自民
党一党だけで、あるいは自民党内部の派閥政治のみで日本を治めていればよいのである。我々国民が望ん
でいる変化は利権構造ではなく政策によって日本を作り変えていく政治である。このまま黙っていれば次
回の選挙に向けて、日本の似非民主主義なごまかしがどんどん進行していくようで非常に心配である。
そもそも小沢一郎氏は民主党単独で政権を奪取し、総理大臣になるつもりがないのであれば今の時点で民
主党代表を辞任するべきである。体力に不安があるのであっても同じである。
次の選挙の争点は実質的に自民党と民主党、麻生と小沢の二者択一であり、国民にわかりやすい政治を作
るための第一歩であるべきだ。それが自民党と民主党が水面下で政界再編という名のもとに談合のような
裏取引を進めるのであれば、いんちき以外の何物でもない。昔のプロレスのような茶番は見たくない。
私は本気で小沢氏は自民党のスパイとして民主党に潜入しているのではないかと疑っている。民主党は小
沢代表を最新の嘘発見器にて取り調べる必要があるのではないか。そして、もしスパイであることが判明
すれば、即刻粛清するべきであることは言うまでもない。
また全てのメディアが、たとえ反自民であれ“自民党的”なる権力体質の存続を望んでいる。権力とメデ
ィアも底流ではつながっている部分が大きい。
よって我々国民は、“政界再編”なるまやかしに騙されないように用心しなければならないのである。