龍のひげ’s blog

子供たちの未来のために日本を変革する

鳩山首相にもの申す

何かがおかしいし、何かが間違っている。そしておかしさと間違いを覆い隠すのは、日本の場合いつもおぼろげな曖昧さである。
普天間移設の問題における5月末の期限には何か重要な意味があるのであろうか。鳩山首相が明言してきたことであるから、ずれ込めば政治責任を問われるという国民感覚はそれなりにあるのかも知れない。しかし問題の本筋はどう考えても、“期限”の問題ではないはずだ。日本のメディアは、どうして事の本質から外れた所に国民の意識をこうも誘導しようとするのであろうか。
普天間基地は、期限を過ぎて食べられなくなる食品と同列に思考すべき対象ではないはずだ。今、我々に問われていることは、国防と米軍基地の問題をこれまでと同様の冷戦下の思考方法で判断すべきかどうかということではないのか。アジアの軍事バランスと緊張への抑止力などと尤もらしく説明するが、現にアメリカは日本の頭越しにここ数年、中国に接近し始めているではないか。中国は今や日本を抜いて、世界で一番アメリカの国債を買っている国である。年率7~8%の成長が今後とも見込める中国がアメリカを底から買い支えていく中心となるであろう。よってアメリカは中国を敵対視していないどころか、米中の蜜月時代が始まったとも見れる。片やその一方で、日本に対しては中国の軍備拡大と暴発を仄めかし、軍縮路線を否定することは馬鹿げているとしか言えない。
事の真相は、アメリカの覇権主義とそれに伴う駐留米軍の雇用及び軍人へのモチベーションの問題ではないのか。そのようなアメリカの意向に加担してひたすら日本人を洗脳、誘導せんとする日本のメディアははっきり言って社会悪だ。
鳩山首相に対しては、きちんと世界的な時代の趨勢を見極めて、タブーを恐れずにしっかりと自分の本心の言葉で国民に話しかけていただきたいものだ。それが政治生命を賭けるということの本当の意味だと私は思う。憲法9条の改正に関する国民的な議論も含め合わせて、日本が世界をリードする位の気迫で交渉し続けていただきたい。さすれば自ずと道は開けるのではないか。仮にあなたが倒れたにしても心意気を示すことが出来れば、あなたの後に続く者がきっと現れるであろう。
国の為に正道を進む上で、少しぐらいの抵抗や圧力で、怯んだりびびってしまうような人間はもとから総理大臣になるべきではなかったのだと私は思う。