龍のひげ’s blog

子供たちの未来のために日本を変革する

女性教師自殺、遺書の言葉


鹿児島県曽於(そお)市の中学校の女性音楽教諭(32)が、パワーハラスメント(職権による人権侵

害)を訴える遺書を残し、自殺していたことがわかった。学校側は「頑張ってもらおうと指導したもの

で、パワハラはなかった」と説明している。家族によると、教諭は28日に行方不明になり、29日朝、

空き家になっている県内の実家で首をつって自殺しているのを父親(61)が見つけた。教諭のパソコン

には、学校関係者と母親(59)あての遺書があり、校長(55)には「(県総合教育)センター行き、

すべてあなたの犯行」、別の上司には「他の同僚と私を差別した」などと記されていた。

学校によると、教諭は2002年、中学校に赴任し、音楽科と家庭科を担当。05年から、1、2年生に

国語も教えるようになったが、曽於市教委から「指導力不足」と判断された。このため、10月1日から

半年間、県総合教育センター(鹿児島市)で研修を受けることになり、鹿児島市内の自宅から通ってい

た。

YAHOO!社会ニュース    (読売新聞) - 10月31日22時48分更新


この記事を見て、私は人より言葉に対してセンシティブなせいかも知れないが、校長にあてられた遺書の

「すべてあなたの犯行」の文言がとても気になり頭に残ってしまった。自殺した女性教諭には気の毒なの

だけれど、この一言で教育現場の奇妙な平等意識や身内間の近親憎悪に近い感情、実質的に序列のない組

織における機能不全が全て言い表されているような気がする。この先生はプライドを傷つけられたと感

じ、自殺で抗議したのであろう。「いじめ」で子供たちが自殺してゆく現状を考えても学校というもの

が、何か風通しが悪くてじめじめした不衛生な所に置かれた野菜や果物が腐ってゆくような場所というイ

メージをどうしても拭えない。教師間の人間関係が知らず知らずのうちに生徒に伝染して、いじめのよう

な形で投影されているのではないだろうかとも考える。小、中学生が教師の隠蔽された心理を感受する能

力は大人が想像する以上に高いであろうし、それが子供たちの世界に「いじめ」という形で転写されてい

るのではないのか。子供たちの自殺の原因は、彼らが身近に接する大人たちの精神的な未熟さやそれに基

づいた子供に対する態度または学校という組織のありかたが大きく関係しているように思える。自殺した

生徒にたいして、教師が「君は偽善者にもなれないような偽善者だ。」と言っていたことが報じられてい

た。一見、その教師が生徒を大人扱いした上での発言のようにも受け取れるが、実際はそうではない。そ

もそも大人が子供に対して言うべき言葉ではない。その教師の精神年齢が中学生に近いのである。確かに

子供たちを大切に思い、真剣に教育に取り組んでいる立派な教師たちもいるであろう。むしろ、そのよう

な教師たちの方が多いのかも知れない。それでもやはり公立学校というものはどこか腐っている臭いがす

る。教師の免許更新制もいいけれど、能力の評価や処遇について競争原理を導入することが学校組織の健

全化や活性化にもつながるのではないだろうか。環境が健全になれば子供たち同士の関係性や心理にもい

い影響を与えることに繋がるのではないかと私は考えるのだが。私の息子は来年から公立小学校のお世話

になるので本当は悪口を言いたくない。でも、そういう事情だからこそ言わねばならない気にもなる。