龍のひげ’s blog

子供たちの未来のために日本を変革する

生きること、書くこと 142


私と元妻は、離婚が確定するまで双方共に弁護士を立てて、それこそ泥沼の苛烈な闘いを繰り広げてきた

のである。当然に弁護士費用が発生する。私は最初の弁護士とあることで喧嘩をし途中で解任して、それ

までに支払っていた着手金を返してもらったまではよいものの、その後の新たな弁護士探しに大変な苦労

を強いられた。状況はあまりに込み入っていたし、前任の弁護士とのトラブルもあったのでどの弁護士に

もしり込みして受任してもらえなかったのである。ところがたまたま在日韓国人の弁護士にめぐり会って

比較的、良心的な料金で引き受けてもらえることができた。元妻の方はと言えば、当初、元妻の兄の友人

であるという弁護士が代理人となっていたので正規の料金ではなくお礼程度で済んでいたようなのである

が、その弁護士も途中で東京に転勤することになり新しい弁護士を見つけなければならなくなった。元妻

は高校時代の友人の紹介で新しい弁護士を見つけたようだが、弁護費用について元妻は仕事をしておらず

収入がないのでその弁護士の勧めもあって法テラスを通すことになったのである。法テラスにおける民事

法律扶助のサービスによって、経済力のない人間は国から無利子で弁護士費用を立て替えてもらうことが

出来るのである。元妻の場合は月々5千円の分割返済であった。ところが離婚が確定してから4~5ヶ月

も後になって成功報酬という名目で元妻の元に新たに50万円ほどの請求に対する同意書が送付されてき

たのだそうである。元妻は最初に請求明細に上がっていた約50万円ほどの料金が全てだと考えていた。

元妻はもう既に2年近くに亘って月々5千円の支払を済ませている。後から請求が来た分は、私から今後

支給される予定の養育費や住居費を合算して一定の料率の基に算定されたものであるようであった。元妻

は私から慰謝料や財産分与が取れていないのに(取れないのは当然なのであるが)合計100万円もの弁

護士報酬は高すぎると怒り心頭に発して私に電話してきたのであった。そんなことを私に言われても困る

のであるが、息子の生活にも関わることなので相談に乗ってやらざるを得ない。これぞ友愛精神である。

因みに私が弁護士に支払った費用は着手金と成功報酬の2回に分けた支払いであったが、31万5千円ず

つの計63万円である。それで私は弁護士に電話で聞いて見たのである。弁護士は、「確かに100万円

というのはちょっと高いような気もするけど」、とは言ったものの当然のことながら仲間内である同業者

の取り分のことについてはあまりはっきりと触れたがらない。但し弁護士が了解すれば減額することはで

きるはずだ、という話しを聞くことが出来た。それで私は元妻に対して、法テラスには同意しない旨の文

書を送り返した上で、弁護士に電話して文句を言い、成功報酬を無しにさせるか大幅な減額の交渉をしろ

と言ってやった。早速、元妻は弁護士に電話したようであるが弁護士は、「それは全て法テラスが決める

ことだから、私にはどうすることも出来ないんですよ。」と逃げの対応であったようだ。私はそれなら弁

護士会の市民窓口に行って、自分の経済力に比べて合計100万円の請求がいくら無利子の分割払いであ

るからといっても高すぎるとの陳情をしろと言った。元妻は私についてきてくれと言う。私は、「あほな

こと言うな。そんなことしたら印象が悪くなって逆効果やないか。一人で行かんと意味がない。」と諭し

て一人で弁護士会に行く予約を電話で入れさせた。すると数日後、元妻は法テラスから呼び出しがあった

のだそうである。私は国は最終的には経済力のない母親から無理に取れる訳がないのだから減額すること

を前提に最初は杓子定規に高めの設定をしているであろうこと、担当者に味方についてもらえるような説

明の仕方を心がけること、しかし2回目の請求分を0にすることは難しいであろうこと、担当者はいくら

だったら払えますかとおそらく聞いてくるであろうからその時には10万円と答えろとアドバイスしてや

った。

後日、元妻は弁護士会の市民窓口に行き、そこではどうすることも出来ないと言われたそうである。しか

しその翌日の法テラス担当者との折衝では私が予想した通り、いくらまでなら払えるかと担当者に聞かれ

て、元妻は私が言った通りに「10万円。」と答えたところ、「それは無理です。」と言われて結局20

万円プラス実費に落着いたそうである。法テラスの複数の担当者たちも100万円の弁護士報酬は高すぎ

ることは認めていたようで最終的には計70万円プラスアルファ位の金額になったのであるが、何と言う

か世の中本当に金次第というか、弱者のための制度といったところでそこにおいても交渉力が要求される

のだから本当にせちがらい世の中である。