龍のひげ’s blog

子供たちの未来のために日本を変革する

今後の政局予想

どうも民主党の岡田幹事長やその他菅首相の側近たち、また鳩山前首相も菅首相は8月中あるいは盆ぐらいには辞任すると本気で考えているようだ。それで、菅首相退陣後の党代表選に馬淵澄夫国土交通相が出馬を表明するなどの動きが出てきている。
もちろん私は政治の素人だからあまり偉そうなことは言えないが、見通しが甘いと言うのか、そんな楽観的な想像ばかりしているようだから、民主党の政治はいつまで経っても進展しないのではないのか。まあその内にわかることであるし、事態は流動的に推移していくであろうから確実なことは断定できないが、現時点で菅氏は少なくとも時期を明確に定めて辞めるつもりなどまったく考えていないであろう。何となく来月の盆あたりに新たな動きが出てきそうな予感はあるが、退陣とは反対にそのあたりの時期に菅氏は“実質的な続投”に向けた、“曖昧且つより踏み込んだ発言”をするものと、私は考えている。そこでまた、ごたごたと混乱が巻き起こるのは必至であるが、菅氏は首相の権限で強行突破できると考えているであろう。いずれにせよ菅氏が8月中に自発的に、すんなり、あっさりと辞めるとは思えない。問題の本質は、菅氏の側近たちがたいした理由もなく、いい加減に来月中に菅氏が辞めると考えている点にある。これは日本の政治全体に通底する欠陥であるとも言える。妙に楽観的というか、最悪を考えないというのか、流れに身を任せて事後的に対処しようとする。論理に飛躍はあるが、だから原発の事故も発生するのである。
菅氏が近い内に辞めると側近が考えているということは、菅氏は辞めるつもりがないことを意味している。なぜなら菅氏は党内で、一人でゲリラ闘争をしているつもりだからだ。追い込まれた状況で何とか生き延びるためには敵を欺かなくてはならないし、そのためには先ず味方から欺く必要性がある。その戦法が菅という政治家の本質である。党内の連携も意志の疎通も、まったく無視している。そこには総理大臣というトップに立つ者が国を考えず、自己保身のための駆け引きから、側近の者にさえ手の内を見せずに独走している姿があるだけだ。それではまったく政党政治の体をなしていないし、国民は政治から完全に引き離されてしまっている。これでは私を含めて多くの国民が激怒し、菅首相に憎悪の念を持つのも当然だ。とてつもなく卑しい金と時間の使い方である。菅氏はおそらく来年9月の民主党代表戦まで続けるつもりがあるであろうし、来年9月の代表選にも出馬して2013年までの衆院の任期を全うするつもりである。楽観的に構えて束の間の安心を得たいのであれば、好きに考えるがよい。しかしその内にわかるであろう。“その内”とは2週間ぐらいの期間であり、“何”がわかるかとは自らの不見識をである。それなりの見識を持ち、菅首相の延命が日本に有害であると考える政治家は、前回も述べたように、2度目の内閣不信任案提出と可決のための根回しの準備に取り掛かるべきだ。繰り返すが事後的に対処しようとするから時期を逸することになるのであり、それはあらゆる国難に対するリスク管理がこの国に欠落していることを意味しているのである。