龍のひげ’s blog

子供たちの未来のために日本を変革する

不可解な結末と関連

11月5日付の記事にも書いた事件だが、韓国ソウルで行方不明になっていた女子大生がある程度は憂慮されていたことであるが、非常に不可解かつ不自然な形で家出として処理され、捜査が打ち切られていた。この女子大生は今年の9月19~21日に友人とソウル旅行をした時にタクシー運転手との間でトラブルになり、仲裁に入った日本語が流暢な韓国人男性と知り合いになったとのことである。その後、一旦帰国後、同月26日に再び今度は一人でソウルを訪れ帰国予定の同月30日を過ぎても帰国しないために、女子大生の母親が10月中旬に韓国に赴き南大門警察署に捜索願が提出されていた。警察がホテルの監視カメラを確認したところ、トラブルを仲裁した男性と見られる韓国人男性と女子大生がホテルから外出していたとのことであり、当初はこの韓国人男性が女子大生の行方を知っているものと見られ、両者の行方が捜索されていたものである。この事件に関しては女子大生のクレジットカードがソウルや地方都市の複数箇所で使われていることから、韓国のマスコミも事件性ありとして取り上げていたものであり、仮に女子大生の意思による家出であれば容疑を掛けられていた韓国人男性(日本人男性という情報もあるがいずれにせよ)が潔白であると名乗り出てこなかったことが、そもそも不可解である。その後、どういう訳か11月中旬に女子大生が、同行している男性と一緒に写っている動画メッセージを日本にいる両親に送ったとされている。そしてその動画によって、拉致である可能性が低く、家出である可能性が高いとして捜査終結の決定的な理由になったということである。ところが同行している男性についての身元や国籍、動画が撮影された、そして送信された場所、メッセージの具体的な内容、その動画を見たとされる女子大生両親のコメント等の一切の詳細情報が伏せられている。単に韓国警察が、「Aさん(女子大生)の親と日本領事館側もAさんは拉致されていないと認識しているようだ」と説明しているだけなのである。警察は防犯カメラを分析し、クレジットカードの利用履歴も詳細に辿っており、女子大生や同行している男性もその捜査の事実を知らないことは考えられないから、両親に動画メッセージを送るよりも警察に出頭して事情を説明することが通常、考えられる一般的な行動である。なぜなら警察が本気で捜査をしている限り、女子大生当人はともかく同行している男性は、冤罪であれば尚更、逮捕される危険性を免れようと考えることは当然だからである。一旦捜査が開始されている以上、日本にいる女子大生の両親に動画メッセージを送ったからと言って、そう簡単に警察が信用してくれるとは普通、考えないであろう。この女子大生と同行している男性の行動は、伝えられている報道が真実であるとすれば、あまりに無邪気すぎて不自然である。
本当に両親の元に送られた動画メッセージは存在するのだろうか。仮に存在したとしても、その動画が偽造されたものではない真正なものであると両親が本当に得心しているのであれば、その両親は世間に対して多大なる心配とご迷惑を掛けたとしてメディアに出てお詫びし、その上で、娘に対して早く日本に帰ってくるように訴えることが、あるいは訴えさせることがどの国であっても自然な対応であるはずだ。どうして、そうはならないのか。
考えられる理由としては、韓国警察が事件の真相を把握した上で、家出としてもみ消し、隠蔽している可能性がある。日本の領事館や女子大生の両親は韓国側から圧力を掛けられて、偽りの説明に同意させられているとは考えられないだろうか。もしそうであれば、日本の外務省や女子大生の両親からコメントが出てこないのは当然である。納得しない結末にコメントなど、できるわけがないからだ。日本のマスコミだけが嬉々として、ほっとしたように韓国の説明に同調しているだけではないのか。さらに付け加えれば、これは穿った見方かも知れないが、ソウルの日本大使館前に従軍慰安婦の少女ブロンズ像が設置されたことは、女子大生失踪の事件と関係があるのではないかと私は考えている。この時期になぜ日本大使館前にこのようなブロンズ像を設置することになったのか。もちろん断言は出来ないが、日本の外務省が女子大生の両親から韓国の説明に納得できないとの要請を受けて(当然の抗議であるが)、日本の大使館が韓国の警察に対して再捜査の申し出をしたことに対するいやがらせと言うか、圧力とは考えられないだろうか。あるいは全然、無関係かも知れないが時期的にも状況的にも符合するし、行動パターン的に韓国ならやりかねない行為である。慰安婦のブロンズ像はともかく、女子大生の問題は生きた人間の命に関わる問題なのだから、いい加減に済ませることは許されないはずだ。真相の究明に努めていただきたい。それが誰の仕事なのかは、言うまでもないであろう。