龍のひげ’s blog

子供たちの未来のために日本を変革する

小沢新党について

消費税増税法案において、反対票が57票で、欠席や棄権も含めて造反議員が70人を超えていても、小沢一郎氏の新党結成への動きには確信が持てない。恐らく最終的には新党を旗揚げせざるを得ないところに追い詰められてゆくことにはなると思うのだが、その足取りはかなり重たいものではないかと危惧される。最悪の場合には、参議院での法案可決を終えてから、民主党代表選に出馬して民主党を立て直すなどと言い出しかねない。その理由はやはり、民主党内に貯蔵された金の力が大きいのではなかろうか。総選挙だけでなく、新党立ち上げにも莫大な金がかかる。民主党内への中枢復帰の方が、可能性を度外視すれば、コストは掛からないし得られる果実も甘いであろう。その関連で言えば、鳩山由紀夫氏が離党(新党へ参加)しない、と言っていることは当然である。理由は単純明白である。これ以上、金蔓にされたくはないということだ。これまでに散々、民主党のために鳩山一族の私財を供出してきているのに、総理在任中には母親からの贈与の脱税だ何だと締め上げられたのでは正直なところ、もう新党はこりごりだ、と考えるのも当然であろう。しかしこのまま引退して忘れ去られていくのも心残りで、ちと淋しいといったところではないのか。そういえば1992年に細川護熙氏が日本新党を結成した際にも、多額の私財が投じられたとの記事を読んだ記憶がある。現在の小沢氏にそれだけの財力があるのかどうか、想像の範疇を出ないが、恐らくはないのだろう。しかし今や、そういう時代ではないのではないか。大資産家の政治家が私財を投げ打って新しい政党を作り、その見返りに選挙に勝った暁には総理大臣の地位を得る、そういうのは前時代的というか、まるで途上国の政治だ。結局、前、菅総理や現、野田総理の路線とは、そのように大資産家が金の力でトップに君臨する政治への嫉妬というか否定に他ならないようにも思える。そして二世議員でも、大金持ちでもなくとも日本の総理大臣にまで出世し得ることこそが、健全で平等な民主政治の姿であると自負し、自己満足に陥っているようにも感じられるのだ。しかし、そういうものでもないであろう。国民を裏切って、国民の税金を使いながら、既得権益者である官僚や大企業、マスコミにおもねているだけではないか。マスコミ(特に朝日新聞にその傾向が顕著であった)が、鳩山総理やその前の、麻生総理を極端に毛嫌いしていたのは、政治能力以前の問題として大金持ちであったからだと私は考えている。マスコミ的には、大金持ちの総理大臣はコントロールが効かないから許せないのであろう。その点、菅氏や野田氏は、素直で聞き訳がよいから大好きなように見える。今もし、小沢氏が新党を作る考えが本当にあるのであれば、きちんと国民に対して、これこれこのような考えで、こういう政治を行なうと説明、約束した上で広く個人献金を募るべきだと思う。包み隠さず、全てオープンにして、新しい政党を立ち上げるにはこれだけの金が要る。今現在は、これだけの金しかないから、これだけ不足している。このような政治を必ず実行するから、国民の皆さんには是非、個人献金をお願いしたい、とそういうことが言えるかどうかだ。それが全てである。結局、政治とは最終的には金の問題なのである。そこのところを我々、国民も目を逸らさずに見据えなければならないと思う。橋下大阪市長なら筋道を通して、それぐらいのことを国民に対して、言いそうな気もするが、果たして小沢氏はどうであろうか。正直なところ、ちょっと難しそうな気もする。年齢的な問題や体調のことを考えてもだ。風邪ばかり引いていることだし。自分が体力的に無理であるなら、きちんとした後継者にバトンタッチして新しい政治の流れだけは何とか作っていただきたいものだ。そのためには先ず第一に、身の回りから筋の悪そうな議員や秘書は遠ざけることだな。小沢氏のイメージの悪さはそういうところからも来ているのだと私は思う。