龍のひげ’s blog

子供たちの未来のために日本を変革する

我が魂の情景

死にたくないが、あまり積極的に生きたくもない。
夭折出来なかったが、長生きするのも考えものだ。
真相を知り尽くしたくないが、騙されるのはいやだ。
愚昧を嫌悪するが、賢過ぎると言われれば落ち込む。
群れるのはいやだが、孤独はもっとつらい。
注目されたくはないが、無視され続けるのもどうか。
偉くなりたくはないが、それは私が詩人だからだ。
自分は誰にも理解されない人間だと諦めているが、
実際には特別な存在でもあり得ない。
凡庸に安住したくはないが、
非凡の領域が悪魔的であることを知ってしまっている。
誰にも愛される必要はない、
それは私が愛の外部で知覚する者であるからだ。
愚鈍な幸福よりも、明晰な不遇を求める。
観念を追及し、精神の奥底から現実を仰ぎ見る。
金持ちは嫌いだけれど、貧乏にだけはなりたくない。
美しい魂を愛するが、病んだ魂にも魅力を感ずる。
神の存在を信じるが、その途上で我が魂は
悪魔を通過している。
日々生活の不安に苛まれているが、
超然として健やかでもある。
以前は曲がりくねった矛盾をたくさん魂に抱えて、
嘔吐するようにもがき苦しんでいたが
今では一本の広くて真っ直ぐな道しか見えない。
ここまで辿り着くのが、本当に本当に、大変であった。
私はそういう人間である。