龍のひげ’s blog

子供たちの未来のために日本を変革する

アトピー闘病記 11

結局、医薬分離や医薬分業は建前だけで、実態は医者が薬を患者に効率的に都合よく売りつけるためのお墨付きのようなものである。現在の皮膚科のステロイドの取扱いの仕方にはいろいろと問題があると考えられる。先ずその効果についてであるが、皮膚科の医者は私のようにステロイドの使用に対して疑問を呈する患者に対して、「それでも治している(ステロイドで治っている患者が多いということ)」と主張する。しかしそれはステロイドの力で治しているわけではない。ステロイドは痒みや痛みなどの身体の表面的な辛い症状を単に抑えているだけで、治している本体は身体に備わっている自然治癒力なのである。これはステロイドだけでなく、風邪薬などでも言えることだが、風邪薬が風邪を治しているわけではない。風邪薬は熱を下げたり、咳や鼻水が出るのを抑えたりするが、それは表面的な症状を抑えているだけで風邪の根本的な治療をしていることにはならない。むしろ身体は熱を出すことで体内の菌と戦うための免疫力を高めたり、咳や鼻水で菌やウイルスを体外に排出させようとしているので、薬でそのような自然の症状を抑えることはマイナスなのである。しかし日常生活においては熱が高ければ辛いし、咳や鼻水は不快であるだけでなく身の回りの人にうつして迷惑をかけることにもなる。よって身体にとっては本当はマイナスだけれどもそのような不快な症状を薬で一時的に抑えてしばらく休息を取れば、その間に身体の自然治癒力で治ってしまうということなのである。この原理はステロイドでも同じであって、軽度のアレルギー程度であれば一時的にステロイドを皮膚に塗って痒みをなくし、腫れを引かせている間に治ってしまうことが多いであろうが、それはあくまでも身体の治癒力や免疫力が治しているのであってステロイドは症状の緩和や消失とは引き換えに、自然治癒力を低下させるという点で身体にマイナスの作用を及ぼしているものである。要はこの自然治癒力による回復力と、自然治癒力を低下させる薬の対症療法的な症状の緩和、消失をどのようにバランスを取って治療してゆくかということが肝要なのであり、その視点がないままに漫然と薬を使用し続けていると悲惨なことになってしまう。常識的に考えて頂ければわかるが、風邪薬を毎日何ヶ月も続けて飲むような人はいないし、そういう状況は有り得ないわけだが、ステロイドの外用薬は数ヶ月どころか数年間、毎日塗り続けるような状況は何ら珍しいものではなくむしろ常態なのである。これは自然治癒力のプラスが0になった状態でさらにどんどんと薬害のマイナスを加算させていっているだけであるからステロイドの使用量、使用期間が大きいほどに自然治癒力を発揮させ得る地点から遠ざかっているものであり、見た目の表層的な安定とは別に根本的には現状維持ですらないということなのである。そのプラス、マイナスの収支がステロイドを中止した時に一気に肉体に顕現、発覚するのであって、つまりステロイド外用薬による小康状態とは粉飾決算自転車操業のようなものであるということを是非、ご理解いただきたい。