龍のひげ’s blog

子供たちの未来のために日本を変革する

アトピー闘病記 10

自民党の政治家は偉そうに、「医薬分離」だと自慢するが、その功罪はいかがなものであろうか。確かに昔に比べれば病院で診察後に薬待ちの時間はなくなった。近くの処方薬局に処方箋を持っていけば比較的すぐに薬は出てくる。しかしそれはそれで便利なことだが、我々国民の健康の在り方について、特に健康と薬の関係性を考えれば本質的なことではない。いわゆる薬の出し過ぎということに関して見れば、現状の院外処方が一定の抑止効果を果たしているかと言えば、私はそうだとは思えない。なぜなら真に医薬分離がなされているかどうか非常に疑わしいからだ。ご承知の通り処方薬局は病院の隣とかビルの階下に設置されているケースが多い。処方箋を持参すればどこの薬局でも薬を入手できることにはなっているが、普通は病院での診療後にその病院の隣か階下の処方薬局に寄って薬をもらっていくものである。同じ薬を手に入れるのにわざわざ遠くの薬局に行く理由はないから当然のことだ。それで大きな大学病院や市民病院ならともかく、地元の小さな内科や皮膚科などの病院では、病院と処方薬局が形式的には分離していても、実質的には同一経営であることが多い。医者の配偶者や親戚などが処方薬局を経営していたりする。その方が税制上も有利なのであろうと推察される。しかし病院の経営環境とすれば、病院と薬局で人員や経費を二世帯分賄っていかなければならないので、院内処方よりもより一層に薬を患者に押し付けなければならない誘因が形成される。患者の容態や症状に応じて薬を加減するのではなく、とにかく特定の薬の在庫を減らしたり、回転率を高めるために医者の権威や無言の圧力が診療の前面に出てくることとなる。特に原因がはっきりわからないことが多いアレルギーやアトピーの皮膚科の病院はその傾向が顕著であり、何でもかんでもすぐにステロイドの外用薬が出されることとなっているものである。禿げにもステロイドであれば、赤ん坊にまでステロイドを出すようなことが全国の皮膚科病院で公然と行われている。ステロイド外用薬の長期使用には、止めた後に地獄のような後遺症の苦しみがあるが、そんなことは全くお構いなしである。医者は目の前の病院経営のことだけを考えていて、患者の健康のことなど無視しているに等しいものである。まさに資本主義の暴走がここにある。患者の健康を副作用で害してまで薬を出して製薬会社と医者が儲け、薬の保険適用で社会保障費に莫大な税金が投入され続ける結果、国家財政が破綻の危機に瀕しているからと、消費税を引き上げて国民にさらなる負担を押し付けるが、政治と製薬会社は恐らくは多額の献金で太く結びついているという構図がある。それが自民党の(今や自民党以外もほとんど同じであるが)政治なのである。つまりそういう政治の嘘を見抜く最低限の知性がなければ、今や自分の健康すら守れないという時代なのである。