龍のひげ’s blog

子供たちの未来のために日本を変革する

太極拳を始める

個人的なことではあるが、最近、太極拳を習い始めた。動機は一口で言えば、健康のためということになるが、以前に少し連載していた「アトピー闘病記」のところでも述べていたことだが、私は3年ほどまえ(正確には2013年の5月)に原因不明のアレルギーによる発疹が、背中を中心に全身に現れることとなり皮膚科に掛かっていたのである。そこで原因がわからないまま1年8カ月にも及んで「マイザー」というかなり強めのステロイド外用薬を処方され続け、言われるままに塗り続けてきたせいで、大変な副作用の後遺症に苦しめられることになったのであった。現在の厚労省ガイドラインや皮膚科医の医療指針では、絶対に認められないことであろうが、個人的な経験で言えば、原因不明のアレルギー症状に対して、長期間に亘ってステロイド外用薬を塗布し続け、ある時点から脱ステを始めて、ステロイドの影響からの離脱を図った場合、その後の激しい後遺症が原因となってアトピー症状に変化してゆくものである。私の場合が正にそうであった。医者に言われてステロイドを塗っている間は、何かのアレルギー症状ではあるがアトピーという感じでは全くなかった。大体において私はそれまで花粉症の症状はあったが、湿疹などのアトピーを経験したことなど一度もなかったのだ。それが自分の判断で脱ステを始めた途端に、ステロイドを塗っていた部位の皮膚が凄まじいほどの炎症を引き起こして、その後の回復経過プロセスが、これが世間一般でいうところの「アトピー」という症状であるのだなと理解するに至った次第である。ところが私はその後もいろいろな皮膚科を駆けずり回ったが、そもそもアレルギーとアトピーの定義そのものが曖昧というか極めていい加減であるし、医者によって言う事は様々であるという以上に正反対である場合も少なくないし、その割にはステロイドの後遺症や薬害を断固として認めないと言う点だけは一致しているものであり、本当に私の皮膚科医に対する不信と不快感は強まるばかりであった。はっきり言うが、全てとは言わないが99%の皮膚科治療は「インチキ」である。皮膚科医はアレルギーもアトピーも治すことなどできないのだ。治せないだけならまだしも、金儲けのためにステロイドなどの強い薬を原因もわからないままに長期間に亘って出し続けるために、薬から離れられない体質に変化させられてしまうのである。アトピーは自分で治す以外にないのである。皮膚科には、継続して行かない方がよい。下手に行き続けば、私のように大変な目に遭わされる。自慢ではないが、私は自分で治した。いや正確に言えば、私は医者ではないから何の医学的な知識もないが、皮膚科に行かなくなって、ひたすら自分自身の免疫力を高める努力をし続けて自然に治っていった。それまで好きで毎日、飲んでいた酒はもう2年近く1滴も飲んでいない。甘いものも免疫力を低めるのでまったく取らなくなった。それでも脱ステを開始してから1年9月経っているので、ステロイドを塗っていた期間と同じだけの期間を要しているのである。結局、私のアレルギーの原因は思いも寄らなかったことであったが、何十年も前に歯に詰めたアマルガムに含まれている水銀であったのだ。ところが、腹が立つことにほとんどの皮膚科医はごく微量の水銀が原因で湿疹が発することを認めようとすらしないのである。しかし、事実である。私は自分の身体を通じていやというほど身に沁みてわかったことだが、水銀はとてつもなく恐ろしい。恐ろしいというよりも「禍々しい」という表現が適切である。とにかく不吉なのだ。大袈裟に感じられるかも知れないが、私はその当時は、「水俣病」の患者の苦しみというものが理解できたような心持であった。体内に含まれている水銀量の単位はμg(マイクログラム)で、1μgは、100万分の1グラムである。中程度の水銀中毒で1リットルの尿から検出される水銀量が数μgということなので、とても体感で感知できるようなものではないはずなのだが、当時、私が風呂に入って浴槽に浸かっている時には、身体から水銀が出ているのがわかったものである。身体は体内の異物や毒物を、尿や大便や汗、体毛などを通じて排出するものであるが、浴槽に浸かっているだけでも確かに皮膚から出ているのだ。つまりデトックス効果があるということである。私が感知できるはずのない水銀の体外排出を感知し得たということは、決して心理的な錯覚や思い込みではなくて、それだけ水銀の存在感が不吉で禍々しいものであったということなのである。当時の私は浴槽の中で狂ったように身体をかきむしって体内の水銀を排出させるようにしていたものであった。それから何十年も前に詰めたアマルガムの水銀が突如としてアレルギー反応を引き起こした理由は、やはり加齢による免疫力低下によるものである。私が発症したのは50歳になった時であったが、50歳と20代の免疫力は、おそらく倍ほども差があるであろう。それまでは何ともなかった量の体内水銀が、ある時に突如として猛毒になり、それが皮膚から排出しようとする働きが湿疹になるので原因がわからないのである。皮膚科はやみくもにステロイドを出し続けるだけである。ともかく私は僅か1個だけのアマルガムを歯医者に行って除去し、キレーションという療法で体内から尿で水銀を排出させる治療を続け、水銀中毒は比較的早くに解消し、身体は憑き物が落ちたように楽になったのであるが、その後にステロイド長期使用の後遺症が待ち受けていて、実を言うと、水銀中毒よりもステロイドの後遺症の方が期間も長く程度も余程苦しかった。体内で脳などの中枢神経をも破壊する猛毒の水銀よりも、厚労省(国)のお墨付きのもとで全国の皮膚科医がアホのように出しまくっているステロイドの方が、その影響から離脱する苦しみが大きくてアトピーにまでなってしまうのである。信じられないかも知れないが、これは事実である。だが何度も繰り返す通りに皮膚科はステロイドの薬害を絶対に認めないから、そのような私の解釈を否定するものである。総体的にそこにアトピーの症状があったのだとして、政治家のようにむにゃむにゃ、もごもごととした説明しかしないものである。むにゃむにゃどころか、後に患者がつかえていることを口実にして何の説明もしない医者の方が多いぐらいである。私は医者に頼らずに、ストロイドの後遺症もひたすら免疫力を引き上げることで何とか乗り切ることができた。食生活の改善だけでなく、未だに鍼とカイロプラクティックには通っているが、そういう治療ももうほとんど不要なほどに治ってしまった。1年ほど前にはアトピー状態の皮膚を他人に見られるのを憚って、温泉などの公共の銭湯にも行けなかったが、もう今では皮膚の状態も見た目に何ともないので、温泉の湯が皮膚に良いこともあって週に1~2回は通っている。それから私が行っているカイロプラクティックは気功を取り入れているところで、よくはわからないが確かに身体に良いようにも感じられるので、健康を回復した時にはどこかで気功術を教えてもらおうと考えていたのであるが、3週間ほどまえにネットで探したところ単独で気功術を教えてくれるところが見つけられず、気功太極拳となっていた教室が見つかったので、そこに週1回通い始める事にしたものである。全くの初心者であるが、やってみるとなかなか身体に良さそうな感じはある。最初、ある日曜日の午前中に教室に行って体験で1時間やってみて、家に帰って来て疲れて昼寝をしてしまったのであるが、その時に普段は見ない妙にリアルに感じられる夢をいくつか見た。それが一体何を意味しているのかわからないが、私の身体の深い部分から目覚め始めているものがあるような気がして、それで習い始めることにしたものである。
ともかくも私の身体は癒えてきている。健康を回復するということは、ただそれだけで気分がよいものである。酒を飲まなくなってしまって、お菓子やケーキ、ジュースなどの糖類も全く口にしなくなり、ますます私の人生から楽しみが少なくなってしまってことは難点ではあるが。家の外は酒の誘惑が多過ぎるので最近では外出することすら気が進まず、家の中で本ばかり読んでいる。だから太極拳や銭湯などは気分転換になってよい。そういう風にして私は生きている。たとえ人生に楽しみや希望がなくとも、日本という国の正体に深く深く幻滅しても、いまだに震災後の避難所生活を余儀なくされている人々の境遇を考えれば、前向きの気持ちで生きなければならないということであろうか。でもそれが難しいのである。もしかすれば、アトピーを完治させるよりも難しいのかも知れない。