龍のひげ’s blog

子供たちの未来のために日本を変革する

日本人におけるマナーと恥の観念

公共の場所でのマナーの在り方をどう考えるかということについてであるが、例外もあるかも知れないが、基本的にプライベートな行為は、多くの見ず知らずの人の目に触れる場所や、混み合った場所では避けるべきであろう。電車内における女性の化粧についても、そういうことは家の中でするべき行為であって、公共の空間をプライベートに利用する感覚はやはりおかしいと思われる。とは言っても別に私は女性にだけ厳しく当たるつもりはないが、同種の行為を比較対象して考えていただきたいと思う。たとえば電車の中でおにぎりやサンドイッチなどの軽食を食べている人をたまに見かけるが、それなども明らかに見苦しい行為である。食事は家の中でするべきであって、日常的な移動に利用する電車内において、人目を気にせずにいい大人が食べたり、飲んだりすることはやはりマナー違反であると見るべきである。それと化粧がどう違うのかということである。例外は食事の車内販売がある新幹線や、旅行中に駅弁などを仲間内で座席を向い合せて食べる場合である。そのような場合はそもそも電車内での食事が想定されているのであるし、座席の空間も第三者の視線からある程度はプライバシーが保たれるように、緩やかに仕切られているのであるから、誰も違和感を感じなくて当然である。だが通勤や通学などの車内で対面の座席において、食事をしたり化粧をしている光景を見せられる事態は、やはり公共の場所をプライベートの空間と混同していると批判されてしかるべきである。よって女性の化粧で言えば、たとえば電車内であってもトイレの中であるとか、トイレの前の手洗い場でするのであれば、他者の視線から遮られているのでOKということになるかも知れないが、しかしそのような場所を本来の目的以外で長時間、独占して使用することになるので別の意味でのマナー違反となるであろう。女性の化粧と対比させる訳ではないが、男性に限定した行為ということで言えば、たとえばスポーツ新聞や週刊誌などで女性のヌード写真やエッチなグラビアを、近くに女性がいるのに気にせずに平気で見ている人間がいるが、それも明らかに恥知らずであるし、民度が低いと言わねばならない。女性のヌード写真は芸術だと言われれば、確かにそういう考え方もあるかも知れないが、たとえ芸術であったにしてもそういう行為は、他者の目につかない家の中ですべきことであって、不快感を感じる人が存在するであろう公共の空間で行うことは間違っているということである。美術館に展示されている女性の裸体画と、電車内で見るスポーツ新聞や週刊誌のヌード写真を混同することは屁理屈以外の何物でもない。よって私は男だから化粧をしないのは当然であるが、地下鉄や環状線などの車内で食事をしたり、雑誌のヌード写真を見たりなどの行為をすることはない。というよりもとても恥ずかしくてできない。当たり前のことだと私は思うが。それと女性の車内における化粧と何が違うのであろうか。一見、表面的には何か違うように感じられても、本質的には同じことではないのか。だから私に言わせれば、人目も気にせずに車内で化粧をする女と、エッチなページを見ている男は同じレベルなのである。そういうことがわからない人間が多いということは、今の日本は根本的に恥と言う観念が欠落しているのではなかろうかと思えてならない。それもこれも恥知らずの政治家が多過ぎることの必然的な結果なのであろうか。