それから韓国の国家としての恥も品位も放擲したような日本への行為、言い掛かり、反論などはまともに向き合って対話、交渉で解決できるレベルに遠く及ばないものであり、幼児的ですらあると言えるが、そのような韓国の政治やマスコミの乱暴狼藉に対する日本の世論や国民的な反応の在り方については、どこかのメディアの一つ覚え的な言い草ではないがそれなりの冷静さが必要とされるものである。先ず絶対に踏み外してはならない軸は、批判すべき対象は韓国の政治とマスコミなのであって、それがナショナリズム的に韓国人の国民性を蔑視するとか民族批判の風潮になってしまうと、日本国内におけるヘイトスピーチのように差別やレイシズムの問題に摩り替えられてしまう可能性が高いということである。日本国内に居住する在日の人間に、頭がおかしいとしか見れない韓国政治やマスコミ論調の政治的な責任がないことは当然のことであるが、その点を弁えないで感情的に何の罪もない人を巻き込んだ民族批判を展開させることになると結局は韓国の政治やマスコミと同じ低劣性に陥ることにしかならないし、またその結果として日本の一部のマスコミや政治家筋を喜ばせることにしかならないものである。なぜなら差別やレイシズムを罰するという道徳的な優位性、主導権を手中にすることになるからである。一旦そのような展開になってしまえば一部のマスコミ（具体的に言えば朝日新聞や系列化のＴＶ局）の独擅場である。朝日新聞などは自社の威信と影響力を高揚させるためにも、現在のところは韓国との徴用工裁判差し押さえやレーザー照射の問題について必要以上に踏み込んだ言及をすることは得策ではないと判断している模様であるが、内心では国内にヘイトスイーチの機運が再発してその批判をする独特的主導権を獲得し得る状況を手ぐすねを引くように心待ちにしているはずである。朝日新聞の編集が考えていることなど（もちろん表向きに認められることなど絶対に在り得ないことだが）は、手に取るようにわかるものである。論説の拠り所としているものは、差別撤廃、女性問題、憲法護持ぐらいでしかないものである。他は全てそれら基本線の変形みたいなものである。とは言っても、その基本線が間違っているということではない。それはそれで一面的には正しいのであろうし、正論として認められないことでもない。しかし日本におけるマスコミの絶対的な影響力、政治とのリンク性を考えた時にその一面的な正論が、日本全体の国防上のリスクであるとか時代や時宜に応じた言論の変化を封じ込めてしまう弊害についてバランス的に考慮される視点と言うものが日本にはどこにも、一欠けらも存在しないのである。よってある意味では日本においてはマスコミは民主主義という名の専制君主のごとき支配者なのだ。自分たちの報道の采配ひとつ、主張のさじ加減で日本の政治や民意をコントロールすることが当然であると考えているし、またそのような力を行使する地位や権限が新聞社やＴＶ局にはあってしかるべきであると根底のところでは思い上がっているものである。だからその一面的な正義や道徳の紙面や映像における組み立てられ方というものが何というのか一定の良心や品性に基づいたものによるというよりも「功利的」なのである。そういうマスコミ主導の形骸化した、というよりも元から中身のない民主主義が何十年も継続してきたのであるから日本と言う国家が今日のように痴呆的になってしまうことは必然なのであろう。その証拠に別に自慢するわけでもないが、私以外にマスコミ主導の論説を外部化して、純粋に自分の頭と言葉で日本の現状の根本的な問題を論理的に分析、批判するような知性、感性というようなものはほとんどどこにも見当たらないではないか。正確に言えばないのではなくて、もちろん優れた主張はたくさん存在するのであろうが、見えないように、日の目を見ないようにコントロールされているのである。要するに何が言いたいかと言えば、私の主張に始めて接した人は一体、誰を敵にして批判しているのかわからないと困惑するのではなかろうかと思うのだが、私に言わせれば誰かを敵にして、反対的に誰かを味方にしなければならないという思い込みが、政治的操作による果実のようなものなのだ。誰が敵で、誰が味方かというような二元対立の要因、要素ではなくて、全体の構図を見なければならないということだ。韓国が今回のレーザー照射の件で安倍総理を一方的に批判して責任を負わせようとしている姿勢はまさにチンピラの子供じみた言い掛かりであり、ゆすり、たかりに類するレベルのものでしかないが、韓国側からすれば自分たちの責任は棚に上げて、被害者意識だけを剥き出しにさせ、安倍総理の政治利用のおかげで悪者扱いにされているという意識しか持てないのである。自分たちの言動を客観的に自己評価する成熟には遠く及ばないという以上に永遠に不可能なのではないかとさえ思える。韓国とはその程度の国なのだ。政治家とマスコミのレベルを露骨に剥き出しにして成り立っている国家体制なのである。しかし偽善的なスキルの程度や洗練度合いの違いは天と地ほどの差はあるにせよ、日本の政治が報道や情報統制によって民意や世論をコントロールしようとしていることは事実であるし、日本の民主主義のレベルがそれ以上のものでないことも否定できないことなのであるから、韓国のような品位の欠落した政治とマスコミ体制に見ていて恥ずかしくなるような難癖をつけられ続ける素地が日本にあることも認める必要があるのではないかということである。つまり日韓の問題とは、本質的にはどういうことなのかと言えば双方の国の政治とマスコミの内輪だけで揉めたり、激昂したり、終息させようとしているだけで、本当は双方の国の国民にとってはほとんど関係のないことなのである。
