龍のひげ’s blog

子供たちの未来のために日本を変革する

貧困化する日本の生活事情

やれやれだ。息子の大学入学が決まってほっとした。昨年の11月ごろからやれ推薦入試だ何だと、忙しいというか神経が磨り減るというか、親の私が何でこんなに気苦労しなければならないのかと思うのだけれど、とにかく今の入試制度が異常に複雑過ぎて、過保護ではあろうが子供に任せておけないし、息子と同居している離婚した元嫁に頼んでも頼りないというか、きちんと正確に把握し切れないであろうし、息子にはそのような煩わしいことよりも肝心の受験勉強に集中させなければならないことなどから、父親の私が入試要項を取り寄せて難解な受験システムを一々勉強し、わからないことは大学や高校に問い合わせ、赤本を買ったり、塾に進路相談に行ったり、各大学の受験日程の計画を組んで調整したりととにかく大変なのである。傍目に見れば本当にどちらが受験しているのかわからないほどである。その苦労の甲斐があったのかどうか、第一志望ではなかったが息子が希望する生物関係の学部学科に何とか合格することができた。
しかし今の時期に決定していることからわかる通り、私立大学でそれも理系となると庶民の感覚で見れば、とてつもなく授業料が高いのである。とても私の稼ぎだけでは払えるような金額ではないし、奨学金なども昔の育英会などと呼ばれていた頃とは違って、返済が未納になった場合の取り立てが非常に厳しくなっていて差し押さえが事務的に実行されるなどというような説明を高校で聞かされ、実際に週刊誌などでも女子学生が卒業後に奨学金の返済が滞って風俗で働くケースが増えているなどという記事を見かけることも多いので、無理をしてでも親が負担しなければならないという気にもなる。幸い私の場合は、私の母が私の名前名義で積み立ててくれていた預貯金が残っているのでそれらを総動員して支払いの目途はつくものだが、今の時代は多かれ少なかれそんなものではなかろうか。自分の不甲斐なさを棚に上げてこのようなことを言いたくはないが、親世代の稼ぎや貯蓄だけでは子供の教育資金を賄うことは難しくなってきている。親がというよりも家単位でどれだけ負担できるかという資力が問われているのである。
そして子供の自立度や能力にもよるであろうが、親が物心両面においてどこまで子に手を掛けることができるかどうかということによって、子供の境遇が二分化されてしまうのである。その余裕のない家庭は、今の日本にはそこそこの生活レベルとしての中間層区分が存在しないので、突き落とされたように荒んでしまうことが多いのである。それが現在の格差であるとか児童虐待増加などの要因であることは明らかである。とてつもなく子供や若者が普通に生き抜いていくことが困難な社会状況になっているように感じられる。思い返せば私が高校生の頃などは、進学校であったが親に対して行われる進路説明会など一度もなかったように思われるし、親もまた放任していた。高校生で塾に通っているような子供などは一人もいなかったし、ほとんどの親は子供が高校でどのような成績なのかについてすら知らなかったのではなかろうか。高度経済成長で親が忙しくて子供に構っていられなかったということであろうが、それが普通だったので、自主的に勉強する意欲のある者や元々、頭のよい生徒は、自然に難関大学に入っていったが、私のようにそれ以外の大多数の生徒はのんびりとしていて、家庭環境などによる格差もほとんどなく、世の中全体が悠然としていたように思い出される。エリートでなくても無理をしなくても誰もがそれなりに生活していけたのである。私の息子などは高校時代、塾に2カ所も通っていて、毎月、塾代が6万も7万も掛かって大変であったが、今の時代はそれが半ば普通なので、親とすればそうせざるを得ないのである。塾もまた親の不安心理に付け入るようなカリキュラムで、どんどんと講座のコマ数を増やすような提案をしてくる。世知辛いと言えばそれまでだが、要するに私が高校生時代の30年前や40年前と比べれば、GDPの推移などとは無関係に日本は確実に貧しくなっていて、そのしわ寄せが末端の国民生活に如実に現れてきている世相なのである。日本も政府が発表する経済指数はどうであろうか、確実に韓国のような生活困難国家になりつつある。そういうことを安倍総理自民党はもっとよく弁える必要性があるのではないのか。政治家たちは政治資金を生活資金に流用させるようなことばかりを日常的にしているから、国民の生活実態がわからないのであろう。
それから話しは変わるが、眞子さんのフィアンセの小室圭さんも、自分の母親と元交際者の間に金銭トラブルがあるのであれば、一方的に解決済みであるなどと文書で公表するのではなくて、主に自分自身の教育資金に用立てられているのであるから、自分が普通に働いて返済していきますと一言、言えばよい話しではないのか。なぜ、そう言わないのであろうか。母子家庭であればいろいろと苦労はあったであろうが、母親はともかくも息子は若くて健康なのだから、400万円ぐらいなら返せる金額ではないか。それを留学で何の勉強をしているのか知らないが、贅沢をして身辺の警護まで付けてもらっているというのであれば、単に皇室の威光と金をあてにしているように見られても仕方がないのではなかろうか。このような金銭トラブルを抱えた家庭の人間が、皇室に入り込もうとしているということが、私も離婚しているので他人事ではないが、貧困化していく日本と時代の一つの象徴のように思えてならない。安倍さんはそういうこともよく弁えた政治を考えるべきだ。