龍のひげ’s blog

子供たちの未来のために日本を変革する

夢の彼方

どこかへ飛んで行きそうだ。
死んでしまいそうだ。
そんな感覚があるからこそ、眠りは心地よくも不可解である。
夢を見る。
夢の中では、目覚めている時の実存的な不安や憂いは何もない。
悪夢でさえもシュールで、滑稽だ。
忘却の彼方に閃く映像に
我が人生の屈折と真理が揺蕩う。
煉獄の光景、まるで本当に死んでしまったかのようだ。
死後の世界は、夢のように存在するのであろうか。
そんなことすら夢の中で考える。
でもどうしてなのだろうか。
この頃では、私が少年であった時の夢ばかり見る。
ちょうど息子の年齢ぐらいの私と友達が現れて、
何やら不思議な冒険をしているのだ。
あの時代の私が、私の人生そのものであったのだろうか。
そう考えると私は少年の頃から
何一つ変わっていないし、
どこにも辿りついてはいないことに気付く。
私という存在や、時間の流れの全ては
夢のように、本当に夢の如き幻想でしかないことを
夢の中で悟るのである。
そしていつしか目が覚めて、
またしても現実という屈折と憂いの中に
我が魂は、打ち沈んでゆくのである。