龍のひげ’s blog

子供たちの未来のために日本を変革する

戦争は起こるのか。

それで結局、戦争は起こるのであろうか。いやその前にそもそも戦争は、どちらが望んでいるのか。どちらと言うのはロシアか、アメリカなどの西側諸国かということだ。戦争というものが予定調和的に流れ着く一大イベントであるならば、その質問は意味をなさないが、また本当はどちらも望んでなどいないということが絶対的な前提とされなければならないのであれば愚問ということになろうが、そのナンセンスと愚かさの狭間で、戦争は起こらない時には決して起こらないが、起こる時にはシナリオという断崖に咲く水仙の花びらの輪郭を壊さないでそっとなぞるように、慎重にためらいがちに、そして不可避的に起こるのであろうと思う。今回のロシアとウクライナの紛争で言えば、ロシア側がアメリカやヨーロッパNATO加盟国との戦争を望んでいるのではないことは確かであろう。ロシアやプーチンの肩を持つつもりはないが、一地域の紛争に過ぎないものをロシアの脅威を盛んに煽り立てて、戦争突入状態を既成事実化させ、本格的な戦争へのシナリオを着実に歩んでいるのは西側諸国であるように見える。というよりも戦争と言うものは、歴史的にそういう風にして何度も起こってきたことであり、今また同じことが繰り返されようとしているのではないのか。マスコミの論調というものは、繊細な花びらをじっと観察するように見極める必要がある。日本もまた西側諸国の一員であるので何気なく見ていたのでは、まるでもう戦争の火ぶたは切られたのと同然であり、その原因はロシアの行動にあるように感じられる。しかし本当にそうであろうか。それが中立的な見方であると言えるのであろうか。FXをしている人にはわかるであろうが、報道が戦争、戦争と言う割には、現時点の23日では、たとえばドル円の相場はまだ115円台を維持していてさほどリスクオフには進んでいない。相場はまだ本格的な戦争状態に突入することに対しては懐疑的に見ているような動きを示している。いつものようにマスコミの報道だけが先走って国民の不安心理を増大させようとしているように見える。ウクライナ東部の親ロシア派地域であるドネツク州とルガンスク州をロシアが一方的に独立承認して、ロシアの軍隊を駐留させることは、確かに表面的に見ればロシアのウクライナへの侵攻であると言えるのかも知れないが、ウクライナ内部が反ロシアと親ロシアに分かれて対立していて、これまでに多数の死傷者が出る軍事衝突が発生しているのであれば、新ロシアの地域は独立してロシア陣営に組み入れられる方が、その地域の均衡と安定は保たれて、より大きな戦争に発展しない要因になるということは言えないであろうか。西側諸国がそれを理由にロシアに宣戦布告をしないのであればということであるが。元々ウクライナソ連の一部地域だったので、ロシアの共産主義体制が善か悪かという見方以前に、国民感情としてロシアに郷愁を抱いている人々が一定数存在するであろうことは当然であり、それが東部地域のドネツク州やルガンスク州であるならばその地域はロシア側陣営か領土に復帰することの方が自然であり、また平和的だとは言えないであろうか。私にはそのように感じられる。その二州の独立承認に関しては私はプーチンは正しい決定をしたように思える。それを口実にしてアメリカや西側諸国がロシアに戦争を仕掛けるのであれば、それはそもそものシナリオに沿ったものなのであろうということだ。ならば、どうしてそんなに戦争を必要とするのか。何のために必要なのか。戦争が武力による国家間の政治的対立の解消、解決ではなく、単に、純粋に世界を一時的に不安定にさせて破壊するために存在する手段であるならば、疫病のコロナも同じであろう。戦争発生の危機と終息しないコロナの関連性も考察される必要性がある。どのように感じるかはその人次第であろうが、少なくとも世界はTVや新聞の解説や解釈に沿うように動いていないことは確かである。

(吉川 玲)