龍のひげ’s blog

子供たちの未来のために日本を変革する

維新の会は少し腐り始めている。

民主党は既に見捨てられている。国民にという意味ではない。国民にも当然、見捨てられてはいるが、背後から日本の権力をコントロールする支配勢力に、という意味だ。そのような勢力は、次期選挙で民主党が大敗して、民主党が失う議席の多くが自民党に流れるかの予測結果をマスコミに流させることによって、国民の投票行動を誘導しようと働き掛けるであろう。民主党が壊滅状態に陥っても自民、公明で安定多数が得られれば日本の権力構造も安泰という訳だ。そのような大衆操作に財務省が裏で関与している可能性もあるであろう。ロイターなど外国系の通信社の報道内容も、元を正せば日本の官僚機構からの迂回操作と見ることも出来る。もうすでにそのような工作活動は始まっているものと思われる。さて、そこで第三勢力についての情勢についてであるが、維新の会についてはちょっと分かり難いところが感じられる。党首である橋下大阪市長の思惑が見え難い。橋下氏は政治の目的をきちんと明確にして、その方向に行動力を持って進んでゆくという点においては、非常に分かりやすいし、信頼もできるし、また評価できると思われる。また政治手法においても、政治の目的がはっきりしているから、他党の人間であっても最初から敵対的に攻撃したり、排除したりしようとするわけではない。目的に近づくための人的資源として、取り敢えずはオープンマインドで友好な協力関係を構築しようと試みる。それは橋下氏の人間として、また政治家としての美質であるとも言えるであろう。大阪府知事時代にも、平松大阪市長と就任当初から喧嘩していた訳ではなかった。最初の内は、協力関係の中で大阪の改革を進めようと試みていたのである。だが、根本的なところで決定的に相容れない相手だとわかった途端に、激しく批判し出して、排除しようとする。それはそれで橋下氏流の政治のやり方だから間違ってはいないのだと思う。麻雀で言えば、最初は待ちを広く構えて、手を進める内に不要な牌を処分していくのと同じである。しかし、これを次の総選挙に当てはめるとどういうことになるだろうか。選挙が終わって一定の議席を獲得した後であれば、この幅広い協力関係構築への政治的な出発点は誰もが否定できない態度であると言えるかも知れない。しかし現時点では選挙モードに入っているとは言え、具体的にはまだ何も始まっていないのである。麻雀で言えば、配牌もまだなされていない状態で民主党自民党超党派的な協力関係に組み入れられてしまっている。これは民主、自民連合の狙いからすれば維新の会を既得権益重視の旧来政治の枠組みに埋没させることによって独走させない(独走を許す議席を国政選挙で獲得させない)ための、イメージ的な選挙対策であることは明らかである。また維新の会の振る舞いは、たとえ目的があってのことだとは言え、戦う前から相手の術策に嵌まっているようでは、次期衆議院選挙で必ず中心的な勢力となる議席を獲得できるであろうと高を括っているところの増長、慢心であるとしか国民の目には見えないものである。こういう選挙戦術ではさすがに自民党民主党の方が、維新の会よりも何枚も上手のようである。今、維新の会が取るべき態度は、これから国政に進出しようという極めて重要な時期なのだから、これまでの自民、民主の政治と言うものを国民にきちんとわかりやすく総括説明して、維新の会が目指す政治との違いを明確にすることにしかないはずである。それが1議席でも多く国民から支持を得られる唯一の正当な道であり、戦う前から既存の権力構造に埋没するかのような姿勢を見せていたのでは改革勢力としての存在意義がまったくないものである。そんなに民主や自民の政治が好きならば、橋下氏が維新の会を離党して民主か自民に移籍すればよいのだ。それが本来あるべき、わかりやすい政治の姿ではないのか。