龍のひげ’s blog

子供たちの未来のために日本を変革する

アメリカの分断統治と日韓関係の本質

国際政治の実態が果たしてどういうものなのかということは、我々国民は目の前に与えられた情報を鵜呑みにするのではなく、「心の目」を持ってよく見極めていかなければ、結局は何も見えていないし、権力によって情報操作されているだけの結果となる。たとえば身近な例を一つ上げるとすれば、「日韓関係」というものがある。今、この時期に日本が韓国に慰安婦問題の解決金として10億円拠出するとか、それにも関わらず韓国政府は慰安婦像を撤去させていないし本気で撤去させようとしているのかどうかもわからない、韓国自治体の計画でドイツに欧州初の慰安婦像が設置されようとしている、日本政府の対応は韓国政府が撤去に向けて努力するとの言葉だけで事を収めようとしている、それにも増して年内に日韓通貨スワップ協定再開に向けた動きを進展させようとしている、これらの情報の情報性というものを分析する必要がある。何が言いたいのかと言えば、韓国と言う国が、「反日政策」に依存した政治体制であることを否定する人は少なくとも日本にはほとんどいないと思われる。それでは翻って、日本国民の「嫌韓」は、「自然発生」的なもので「日本の政治とは無関係」なのであろうかということである。日本人で嫌韓の人は私も含めてかなり多いであろうが、そのような視点、観点から日本の政治や政治手法と言うものを見ている人は、ほとんどいないのではないかと考えられるものである。つまり私に言わせれば、操作されているということである。もっとはっきりと言えば私は、日本の政治は日本人の嫌韓感情に依存している部分が大きいのではないかと考えている。意図的に外交やマスコミ情報を利用して嫌韓を作り出したり、演出するような水面下の動きがあったとしてもおかしくはないということだ。そしてその動きは日本単独の政治的作為ではなく、日本政府が韓国と心を通じ合わせて行われているはずである。こういうことを言うと、多くの人は狐につままれたような気分になって、まったく訳がわからないかも知れないが、日本の戦後の政治とはそれほどまでに奇々怪々な性質なのである。何で日本の政治に嫌韓が必要なのか、そして日本人の嫌韓を日韓両政府が協力して作り上げているのかと説明するに、まず国際政治におけるより重大な嘘であるとか機密を隠蔽するために、日韓の或いは日中の対立が政治利用されている側面があるということである。いわゆる「分断統治」と呼ばれるもので、これはアメリカが伝統的に得意とする政治スタイルである。意図的に地域間の対立を裏側から煽って発生させたり、恒常的に解消しないようにコントロールすることで宗主国であるアメリカへの依存度を高めさせたり、都合の悪い陰謀を国民の目から隠蔽するやり方である。韓国の反日であるとか、日本の嫌韓は、背後にそのようなアメリカの分断統治があって日韓両国がその意図なり思惑を踏まえた上で、双方が心を通じ合わせて演出している対立であったり取引であるということである。但しここにおいて重要な認識はそれはアジア地域における国際政治の一側面なのであって、全面的にそうであるとか本質であるということは出来ないものである。嘘から出たまことというものも往々にしてあるであろう。とくに今日においてはアメリカの帝国主義的な覇権も低下してきているし、テロの脅威も高まってきて政治そのものが内向きに変化してきている兆しがあるので、分断統治のスタイルでアジア全体を完全にコントロールできている訳ではない。時にはフィリピンの大統領に罵倒されたりまでする。国際情勢は日々、変化しているのだ。しかし、それでも日韓関係の基底にあるものは、つまり反日嫌韓アメリカの分断統治の反映なのであって、特に日本の政治(自民党)はそれを積極的に率先して踏襲、消化、実践しているものである。自民党の核心部分には国益であるとか、日本の自主、独立などという観念などまるでない。頭にあるのは、アメリカの分断統治を忠実に代行し、都合の悪い情報、疑義を国民意識から抹消させることである。なぜならそのような状態こそが、日本の政治的には、最も好ましい日本の平和と安定の均衡であるからなのだ。