龍のひげ’s blog

子供たちの未来のために日本を変革する

選挙結果から見えてくるもの

下らない選挙が終わって、台風も通過してくれてやっと落ち着いてきた。やはり自民党が勝ったか。村田諒太も勝ったけど。ボクシングはともかく、選挙は当然の結果であり、無意味な税金の浪費であるとしか言えない。結局、自民党議席数は公示前の284と同じな訳でしょ。結果論とは言え、何のために数百億円も費やして今この時期に解散総選挙をする必要性があったのか。自民党の大勝ということになっているが、大勢は何も変わっていないではないか。わざわざ選挙などしなくともわかることであり、単に時期を選んで実施されただけの選挙であった。有権者からすれば前回に述べた腐った魚の例えではないが、選びようがないのだから現状維持しか仕方がないということである。こまかく見れば、分析と言うほど大層なものでもないが、希望の党の票が伸びなかった理由は、先ず第一に国民の印象からすれば自民党と同じ保守であるのに、自民党との差別化や違いを明確に打ち出せていなかったところにある。それで自民党の候補者と同じ選挙区で戦えば勝てる訳がない。同じ保守でありながら自民党への批判票が流れ込んでくるとする計算は成り立たない。考えが甘すぎたのである。もう一点は希望の党は、民進党の看板替えに過ぎない新党であるという認識が拡がってしまって、結党当初の清新さやクリーンなイメージがなくなってしまったことによる。クリーンどころか民進党の政治資金と新党の新鮮さを取引して有権者の判断力を誑かそうとしているように受け止められたというか、それは事実なので投票日を迎えるまでに実態が見極められてしまったということであろう。もう一方の立憲民主党とやらは、全体的な国民意識とすれば日本の政治が保守ばかりになってしまっては問題なので、自民党の独走、暴走を牽制する政党も必要であるというある種の良識と言うか、バランス感覚が作動した結果によって52議席を獲得したものであって、これも現状における日本の民意の必然的な反映ではあるが、特に支持されたとか期待されているというような性質のものではない。もっと即物的な民意の割り当てに過ぎない。総括して言えば、今回の選挙は無意味であるとしか言えないが、敢えて意味を見出すのであれば民進党希望の党立憲民主党に分断されて、日本の政党が政策や信条に基づいた集団であるという健全性に一歩前進したことにある。ところがマスコミはこの僅か一歩ばかりの前進が面白くないようである。希望の党が失速した原因は小池都知事排除の論理にあったなどと鬼の首でも取ったように書き立てているがそうではないであろう。小池都知事も言い過ぎたなどと反省することは間違っている。政党が政策や政治信条によって結束することは当然なのである。単に数集めや政党助成金を獲得するために考えが異なる政治家が集まっている状態は、日本の政治の堕落の象徴みたいなものではないのか。結局、日本の政治が前進したり健全化しないことの大きな理由は、どういうわけかマスコミが底流のところでそうさせないように絶えず情報操作をしているからなのである。今回の選挙結果もそうであるが政治とは情報なのである。だからこそ政治はメディアと結託するのである。そしてメディアには政治の腐敗構造を維持させようとする力学が働いている。そういうレベルで政治や情報に接しなければ、何も見えてはこないのである。