龍のひげ’s blog

子供たちの未来のために日本を変革する

仮想通貨について

今、話題になっている仮想通貨と言うものがよくわからないのだが、FXをやっている立場で言えば確かに何でこのようにグローバル化が急速に進んでいて、世界がどんどんと小さくなってきている時代に円やドルやユーロなどの国家管理の通貨がたくさん存在していて、それらの通貨売買や或いは自国通貨だけを見ても国内の送金でこれほど手数料が取られるのかと根本的な疑問を感じることがある。この20年ほどの動きで見ればインターネットの普及で情報だけを見れば世界は確実に国境の垣根はなくなってきていて単一化が進んでいるものであるが、各国や地域が発行する通貨とそれらの通貨制度を維持したり決済するためのコストが莫大に掛かっていて、世界全体が進行している方向性のグローバリゼーションや共通化への大きな妨げとして認識され始めてきていることは事実だと思われる。
そういう意味では仮想通貨の将来性や潜在的な需要は非常に大きなものだと考えられる。しかし現時点ではピットコインを保有していても金利が付くわけでもないし、まあそれは円でも同じであるが、そもそも何らかの商品やサービスを購入した時の決済としてほとんど利用できない訳でしょ。だから純粋に将来性を見込んだ投機目的で購入されている訳である。その結果が昨年度1年間で価格が20倍にも跳ね上がったということのようであるが、通貨として現実生活の中で使えないような投機商品に対しては、せいぜい自己資産の10分の1ぐらいまでが保有限度で、半分超であるとか全財産をつぎ込むなどということは、はっきり言って馬鹿である。まあしかし目の前でどんどんと値が吊り上っていく様を見ていると全財産を注ぎ込みたくもなるのであろうが。
ただ個人的に見ても仮想通貨は非常に面白いとは思う。中央銀行の管理や操作から離れた通貨の概念は、アナーキーであり刺激的である。考えて見れば言語などは母国語以外の英語やフランス語、中国語などを習得しようとしても大変な努力と年月が、そして才能も必要とされるものであるが、通貨の場合は全体的なシステムさえ構築すればよいわけであるからIT技術が日進月歩で進化している今日にあってはさほど難しいことではないのであろう。よって今の仮想通貨への潮流は時代の必然であると見れる。しかしこれからの10年や20年で仮想通貨が円やドルを駆逐していくことになるのかと言えば、恐らくはそうはならないであろう。従来の通貨や銀行間の手数料が仮想通貨との競争で安くなっていって、近未来的には半々ぐらいの割合に収斂していくことになるようにも予測される。ともかくこれまでの金融システムはいろいろな名目で手数料を取り過ぎてきているのである。そういう旧弊を打破していくには仮想通貨は期待できるし有望である。早速、仮想通貨に関する本をアマゾンで注文したが、個人的に興味もあるので勉強していきたいと考えている。投機に手を出すつもりはないが。