龍のひげ’s blog

子供たちの未来のために日本を変革する

明滅する世界

シンメトリーではないけれど魅力的な俳優の顔として、刑事コロンボピーター・フォークのことを記事に書いたのが10日の水曜日のことであった。私はいつも仕事の合間に、仕事をしながらその時に思いついたり考えたことを急ごしらえで文章にしている。その方が集中できるし、時間のある休日などは時と場合にもよるが、ブログ記事を書こうと言う気になどならないことの方が多い。平日や土曜日の仕事中もその時にぱっと頭に思いついたことを書き綴っている。ほとんど読者数のいないブログでもあるので、それまで腹案として寝かせてきた内容を改めて推敲して練るような面倒なことはしない。だから俳優のピーター・フォークのこともその時にたまたま頭に浮かんできたことで、それまで考えたことなどまったくなかった。

話しは変わるが、私はスポーツジムの会員になっていて週に2回ほど仕事後に通っている。それで12日のことなので前回ブログ記事を公開してから2日後の夜のことであった。1時間半ほど運動をしてからジム内に併設された風呂に入り、帰りは受付の所に設置されている自動販売機で買ったコーヒーを飲みながら、椅子に座ってスマホでFXのドル相場をチェックするのが私のいつもの行動パターンである。その日もドルの動きを確認してから、暫しぼんやりと座っていた。館内には有線放送の音楽が静かに流れている。それまでは音楽に注意して耳を傾けたことなどなかった。しかしその日は別であった。あれっと思ったのである。遠い昔に聞いた懐かしいメロディーの曲が流れていた。言葉にして説明することは難しいが、高音の口笛の音色が、高原で風に乗って吹き抜けていくような少し哀調を帯びたメロディーである。しばらく考えてからそれが何の曲であったのかを思い出した。刑事コロンボのテーマソングである。思い出したと同時に驚いてしまった。こんな偶然が有り得るのか。私がその曲を最後に聴いたのは数年前どころの話しではない。TVで刑事コロンボを見ていた私が中学生ぐらいであった時以降は、記憶にある限りは一度も聞いたことがない。ということは、もうかれこれ40年も前のことである。それがブログで刑事コロンボピーター・フォークについて書いた僅か2日後にたまたま耳にするという状況は、まるでやらせTV番組の演出のようでもあり、思わず私は辺り四方を見回してしまった。しかし冷静に考えれば有名人でもなければ、ブログの読者数さえきわめて限定されている私にこういう手の込んだ演出が行われる訳がない。ということはピーター・フォーク刑事コロンボのテーマソングと共にあの世から私にやあ、と挨拶をしにやって来てくれたのだ。そこには、そこはかとなしにドラマの中のコロンボ刑事と同様のユーモアとフレンドリーな気配が感じ取れるようでもあり私は少し幸福な気分になったのであった。こういうことを言うと笑われるかも知れないが、その時の私にはそのように感じることがもっとも自然な解釈であったのだ。霊感とか霊媒とかそういう類の話しではない。矛盾するようだけれど、私はそういう世界のことにはほとんど関心がないし、たとえば霊能力者などの言うことは基本的には全く信用していない。また私には霊能力など持ち合わせていないはずである。多分だけれど。・・・・・ 今、トイレから戻ってきた。どういう訳か急にお腹が緩くなってグルグルと音を立て始めた。そういう話しをするなというあの世からの警告なのであろうか。

観自在菩薩 行深般若波羅蜜多時・・・

しかし私は元々アナーキーな性質であるので、一旦、書き始めた内容を途中で中断できないのだよ、申し訳ないけれど。それでその日のことであるが、ジムから家に帰ってから刑事コロンボのことが気になったのでネットで検索して調べてみたのであった。そうしたところ私が全然知らなかったことであるが、刑事コロンボのTVドラマはBSでこれまでにもちょくちょくと再放送されていたのだ。それにも増して放送開始50周年とかで、何とまた来月11月上旬から人気の高かった20話を再放送することが決定しているらしい。ということなのでジム内の有線放送で刑事コロンボのテーマソングが流されていたことや、私がたまたまその場に居合わせてそのメロディーを耳にしたことは有り得ないことどころか、格別に不思議なことではない。敢えて言えば、そういう事実を全く知らない私が、事情を知らない人が見ればまるで広告でもしているように刑事コロンボピーター・フォークの顔のことを書いて、その僅か2日後に40年ぶりぐらいでテーマ曲を「たまたま」耳にしたということに何かありそうな気がしないでもないが、まあ有り得ないことではない。よくある話しかどうかまではわからないけれど。それで結局、何が言いたいのかと言えば、申し訳ないけれどオチはなくてそれだけの話しである。ふざけている訳ではない。ふざけているどころか、私はいつだって滑稽なほどに真面目なのである。