龍のひげ’s blog

子供たちの未来のために日本を変革する

生きること、書くこと 24


7歳になる私の息子が、この頃TVタレントのギャグのものまねをよくするようになった。右足で何度も

床を踏みしめながら「でもそんなの関係ねえ、でもそんなの関係ねえ」と連呼し、最後に両手を拡げて

「オッパッピー」と言うのである。これは“小島よしお”という人のギャグだそうである。と言っても私

は実際にTVでほとんど見たことがないので、私の説明が合っているのかどうか定かでない。子供がこれ

をするととても可愛いらしくて、私はいつ見ても笑ってしまう。でもそのポーズが何を意味しているの

か、さっぱりわからない。

一方、深い意味がありそうで恐ろしく感じられるギャグもある。“タカアンドトシ”の「欧米か!」で、

これなら私もよく知っている。しかし私の息子は、そのギャグを改変して「欧米か!南米か!地球米化!

地球温暖化!」と言うのである。嘘のような、本当の話しである。息子が通っている小学校の小さなネッ

トワークだけで流布している言い回しなのであろうか。興味のあるところである。子供たちは、世界に対

する独自の感度の高いアンテナを持っているようだ。子供という存在は、やはりどこか天使的なのであ

る。

最近、息子の授業参観があって見学に行った。1年生の学級は1クラス30人ほどの生徒数で2クラスだけ

である。幼稚園のころはよちよちした感じが残っていて可愛いだけであったが、さすがに小学生ともある

とみなしっかりしてきて大人びて見える。中にはこの子は将来、女優になるのではないかと思えるような

綺麗な女の子がいてどきっとしたりする。その美人さんは、私の息子の隣りに座っていた。息子は友達と

遊んでいるときはいつも元気一杯なのだが、どうも勉強は嫌いなようだ。“ふにゃふにゃ”していて、見

ていていらいらした。他の子供たちがみな先生の出す設問に「はい!」と元気よく手を挙げているのに、

息子は3テンポぐらい遅れて“降参”という感じで“ふにゃ”と手を挙げるのである。私が一生懸命、勉

強を教えているのであの程度の問題ならいとも簡単に答えられるはずなのにである。まあそれでも3回先

生に当てられてきちんと答えていたが、もうちょっと厳しく鍛えなおしていかなければならないと考えて

いる今日この頃である。しかし、この子たちの将来にはいかなる困難が待ち受けているのであろうか。

「地球米化!地球温暖化!」を阻止するのは我々、大人の役割である。



『中也に捧げる詩』

私の上に、降る雪は

中也の命のように、はかなくも消え

時は

悲しみのともし火を浮かべる川のように

無言で流れゆく

人混みの街の灯りは

今も昔と同じように

人々の孤独と

決して口にされることのない

やるせない思いを

照らしながら

赤々と震えている


私の上に、降る雪よ

おまえが無常に消える時

私の言葉は何と言えばよいのか

その一瞬の冷たさで

神の御心と

世界の神秘を

教えようとするのか


ならば、私は雪になりたい

私の魂が、私の言葉が

冷たい雪となり

天上からしんしんと

地上世界に降り注ぐのだ


消えゆく雪よ、

忘れられる言葉よ

死すべき命よ

おまえたちは、一体どこまで冷たいのか