龍のひげ’s blog

子供たちの未来のために日本を変革する

事なかれに20億円

港湾施設も作らないで、平穏か不穏か知らないが、尖閣諸島を現状のまま放置させておくためだけのために、20億円も出して国有化することが正しい金の使い方だと言えようか。国有化ということで中国の反発もあるであろうが、実質的には日本国内の登記上の所有者が変更するだけで、何も変わらないではないか。東京都が寄付金で14億円集めたから、国が“事なかれ”のためにそれを上回る20億円を提示して強引に合意に持ち込んだというだけのことである。民主党政権は、効果的かつ戦略的な金の使い方というものをまるで無視している。これでは20億円もの死に金ではないか。石原都知事が14億円を国に渡したとしても、寄付した人々の14億円分の善意が裏切られていることに変わりはない。私が大阪の、とあるバーでその店のマスターから聞いた話しであるが、そのバーのお客さんで無職、無収入の人が銀行に預金していた全財産100万円の内、50万円を尖閣諸島買取のために東京都に寄付したということだ。随分、剛毅でクレイジーな人だなと笑い話で聞いていたものだが、東京都に集まった14億円もの寄付金は決して富裕層の有り余った金ではないということだ。むしろ、そのバーの客のようになけなしの金をはたいて日本のために寄付をした人の方が多いのだと思われる。そういう私は1円も寄付していないのであまり偉そうなことを言う立場にないが、それでも民主党のやり口には寄付した多くの人々同様に激しい腹立ちを禁じ得ない。もちろん仮に東京都が正式に所有することになったとしても、すぐに島に灯台や接岸施設などを建造できるかどうかは未知数であったと思う。中国側が建造中に攻撃してきたり、妨害行為をなすような可能性もあるからだ。それでも東京都が尖閣諸島港湾施設を作り、日本の領土であることをより一層、明確にしようとする強固な意志を永続的に示し続けることには大きな意義はあったと思う。それだけで寄付した人々の気持ちも報われたことであろう。尖閣諸島は東京都が所有して、国は中国との外交交渉に専念すべきであった。領土問題はそのように二元的に展開させた方が、日本の国益にも適ったやり方であったことであろう。これはこれからの地方分権のあり方にも関連するところの問題である。何でも国が一元的に抱え込むような統治を図ろうとするから、今回のように、事なかれ主義的に無駄遣いというか、死んだ金の使い方しか出来ないのである。これで財政改革など出来るものか。消費税増税を直ちに撤回せよ。尖閣諸島の地権者のことは国の圧力もあったと思われるので、あまり悪くは言いたくないが、まだ正式に国と契約を交わしていないのであれば多くの国民の心情を汲み取って、是非、考え直していただきたいものだ。