龍のひげ’s blog

子供たちの未来のために日本を変革する

握手外交の軽さについて

飛行機のタラップから夫人の手をつないで降り立ってくるのも、インドネシア、バリ島で開催されているAPECで韓国のパククネ大統領や中国の習近平国家主席と握手してもらいに、うろちょろするのも結局は同じことである。そんなに人の手の温もりが恋しいのか。情けない男だな。いやしくも日本の顔として国際的な外交舞台に参加しているのだから、そこはひと時の気休め的な友好ムードを味わうためではなく、基本的には、苛烈な闘争の場であると認識した上で、自らの振る舞いのあり方をよく考えるべきである。それが日本の国益の根本ではないのか。どうも安倍総理もこの頃では、馬脚を露してきたのか、妙に軽々しい印象が目立ってきているように感じられてならない。中身(信念)なき、「存在の耐えられない軽さ」といったところであろうか。握手がいけないと言っている訳ではない。夫人と手をつなぐことも、場違いであっても罪はない。ソフトムードも大いに結構だ。しかし外交闘争は、主導権の奪い合いである。いつものことだから私のような素人が敢えて指摘するまでもないことだが、韓国や中国の狙いは、日本の政治を動揺させて日本に対する主導権をより一層、強固にしようとしていることは明白である。韓国や中国との首脳会談が行われていないことぐらいのことで、そのこと自体は日本にとっては特にマイナスになることではないのだから、相手国に動揺していると悟られるような仕草を見せるべきではない。そんなことのために、多額の税金を使って、ちょろちょろしに行くのであれば、国民感情とすれば欠席してもらえた方が余程ましである。アメリカがどう注文をつけてこようが関係ない。これは日本の問題である。日米同盟は、内政干渉されるために存在している訳ではない。今、日本のなすべきことは、恥ずかしげもなく、ちょこまかと子供のように動き回って、韓国や中国との関係改善を図ろうとすることではなく、当面の間(最低でも数年間)は冷却期間を置いて、日本が主導権を取り戻した上での健全な大人の関係性を模索することである。そのためには国のトップにある者は、一時しのぎの手の温かさなどで安心するのではなく、長期的な視野で一々外圧になびくことのない泰然とした政治のあり方を追求してゆくべきである。またそれが多くの日本国民の切なる願いでもあろう。