龍のひげ’s blog

子供たちの未来のために日本を変革する

騙される人々

早いな、もう12月か。師走というやつだな。私はもう酒を飲まなくなったので、関係ないがこの時期になると世の中全体が、意味なくクリスマスだとか、忘年会なんかで浮かれ気味になって騒々しくなってくる。別に12月だからと言って、無理して酒を飲んだり、行事を催さなくてもよいと思うのだけれど、結局、みんな寂しいんだな。酒や行事で自分の寂しさや孤独感をごまかす口実と機会が12月には多い。だから12月は日本の社会全体にから騒ぎの寂しさが満ち溢れているようにも感じられて、私は元からあまり好きではない。どうもその雰囲気に馴染めないからだ。ならいつだったら馴染めるのかと聞かれても答えるのが難しいのだけれど。まあでも、とにかく老婆心で言う訳でもないが、こういう浮足立った時節は、盛り場なんかでもぼったくりの呼び込みが多くなるから、よくよく気を付けないとな。気を付けるも何も私は自慢ではないがこれまで呼び込みを信用してどこかの店について行ったことは一度もないし、声を掛けられたこと自体、ほとんど記憶にない。呼び込みの仕事も恐らくは歩合制で行われているのだろうから、効率を考えて騙せそうな気配を発散させている人間に声掛けをしているのであろう。それでその内の10人に1人か、100人に1人かは知らないが、呼び込みの言うことを信用して店について行ってしまって、ぼられることとなるのである。私に言わせれば、街中でいきなり知らない人間に声を掛けられて、その人間が誘導する店についていくことは自殺行為みたいなものであるが、世の中には一定の割合でいるんだな、そういう鴨が。だからぼったくりのビジネスも成り立つのである。騙す方も当然悪いけれど、騙される方、簡単に信用してついていく人もどうかと思うけどね。私は街中の呼び込みだけでなくて、仕事場に頻繁にかかってくる電話のセールスとか、訳のわからない電話のトークにも一切応じないことにしている。そういうのに一々まともに関わっていると仕事にならないからだ。だから私はそういう電話に対しては、文書で送ってくれば読むからそうして下さいということにしている。そちらの都合だけでいきなり電話をかけてこられても迷惑だとはっきりと言うのである。そういえば相手は何も言い返せなくなる。なぜならそう言えばその人の仕事内容を、つまりは社会におけるその人間のアイデンティティーが否定されていることになるからだ。相手の話の内容を疑ったり、否定するのではなくて、そういう下らないゲームに付き合うのではなく、もっと土台を否定しなければならない。あくまでもこちらが主導権を持って、相手の土俵に立ち入らないようにすることが肝心である。相手の話をその人間の論理構成で聞いた時点で、たとえ契約とか購入に至らなくとも自分の中の何パーセントかは騙されてしまっているものである。中には信用できる人もいるかも知れないと考える人は、こう言ってはなんだが救いようがないと思う。まあ人それぞれ考えは様々であろうが、私は見ず知らずの人が突然、電話をかけてきて何かのセールスをしてくることがあればその商品や価格の如何に関わらず、基本的には全て詐欺だと考えることにしている。たとえば電話回線の営業などでNTTの代理店の者ですがなどと言われても、本当にNTTの正規代理店なのかどうかその場でわからないし、そういう話しに付き合うだけ時間の無駄である。だから営業がしたいのであれば文書で送れと相手に要求することが、ある意味では正解なのである。皆さんも是非、この方法を真似てください。世の中から詐欺師や詐欺まがいの人間を駆逐していきましょう。電話だけでなく、飛び込みで営業にやってくる人間も多いが同様である。そういうのにかかずらわなければならない義務はない。訪問するのであれば事前にアポイントを取ってから日時を決めてくるのが基本であり、その基本を外れたものは全て詐欺だとみなされても当然なのである。それからこの時期になると募金と称して箱を持って事務所にやってくる人間(なぜか外国人)が多くなるが、言うまでもなくそういうのにもかかわってはだめだ。まさか皆さん、本物の募金だなどとは思わないでしょうね。と言っても私もよく確認したわけではないので断定はできないが、ああいう類のものが真っ先に疑うべき対象なのである。今日も街中で、YMCAの団体名が入ったのぼり旗を持って懸命に募金活動をしている一団を見かけたが、本当にYMCAの関係者がやっていることなのかどうか、その場で確認のしようがないでしょ。特定の団体名が印刷された旗ぐらいどこでも調達できるものである。あまりこういうことを言えば、世知辛すぎて不快感を持たれるかも知れないが、そういう世の中なのだから仕方ないとしか言えない。ぼったくりや詐欺は昔からあったにせよ、近年はそういう方面が架空請求なども含めて、ものすごく巧妙化してきて被害額も飛躍的に大きくなってきているものである。詐欺業界は今の日本において唯一、成長著しい将来性のあるマーケットなのである。ターゲットは善人で頭の働きが鈍い大衆なのだから、日本には掃いて捨てるほどにいるという以上に万人が対象なのである。よってちょっと目端が利く悪人集団であれば、いくらでも金儲けのネタは身近に転がっているということなのだ。しかしどうなのだろうか。この潮流は、騙す悪人と騙される善人の、単純な善悪二元論に基づいて言及することが出来ない問題である。なぜなら今や政治がカジノ法案の強行可決などという暴挙に出て、大衆の金を収奪する詐欺を正当化させようとしているのだから。国がカジノを合法化させるのであれば、暴力団が取り仕切ってシノギの財源にしている地下カジノも否定される論拠を喪失することになるのではないか。何が観光及び地域経済の振興に寄与だ。目的に正当性があれば合法化してよいのであれば、覚せい剤の販売も地方自治体の財源にして合法化すれば良いではないか。カジノも覚せい剤も大衆にとっての危険性は同質である。それに大体において自民党の政治家どもは、カジノで莫大な利権を作ることに固執していることは明らかであるから、本質的に暴力団や詐欺集団と何ら変わらないではないか。カジノを合法化すればなけなしの貯蓄を失った大衆が増加し、その結果闇金や詐欺集団の跳梁跋扈を拡大させる要因となることぐらいは国会議員も承知しているはずである。破産した人間の自己責任だと弁解していれば済まされるぐらいにしか考えていないのであろう。今や自民党を筆頭に日本の政治そのものが反社と化しているのである。そういう反社化した政治の下で、我々一般大衆は表からも裏からもむしり取られる危険性と共に日々の生活を何とか凌いでいるのである。