龍のひげ’s blog

子供たちの未来のために日本を変革する

細川氏の出馬について

東京都知事選に細川護煕元首相が出馬の意向とのことであるが、何を考えているのだろうか。単に選挙をお祭りのように盛り上げるための神輿担ぎで、白羽の矢が立てられたのであろうか。しかし16年も前に政界を引退していて、陶芸三昧の生活をしている75歳の浮世離れした人間以外に、もっと適任者がいるであろうに。脱原発で小泉氏と連携などとは、いかにも安っぽい観のある老人演劇である。そもそも都知事選でなぜ脱原発が、争点になるのか。いや争点にしなければならないのか。現時点で原発稼働率が0であり、新しい知事が原発に対してどのような考えを示そうとも、直近の国のエネルギー政策とすれば夏場の電力需要増加に向けてどうしても原発を動かさなければならない状況となれば、昨年同様に最低限の再稼働がなされることとなるであろう。それだけのことである。東京都知事の意向が反映されたり、尊重されなければならない問題ではないではないか。中期的、長期的に原発をどうすべきかということについては自民党も野党もそれほどはっきりとした対立軸があるわけではなく、似たり寄ったりである。どうも無理やりの選挙争点作りと、候補者選びが鼻につく。本来の民意と離れたところで、民主主義の筋書きが構成されてゆくいやらしさには、いつもながらにうんざりとさせられる思いである。しかし作り物の演出ばかりでもなさそうだ。細川氏はどうも当初から民主党から出馬したり、支持されることを嫌がっているようである。それは、そうであろう。その気持ちに嘘偽りがないであろうことだけは理解できる。民主党の候補者になどなろうものなら、その時点で勝ち目は現在の原発稼働率同様の0になってしまうからだ。俗世と離れた生活に勤しんでいても、その片の見極め能力がまだ残っているところは、さすがに日本の元総理大臣である。民主党は今や地方選挙の独自候補を立てる力もないのである。いい加減な政治で日本を思う存分に壊してきたのだから当然の報いであるが、哀れなものである。さてそれでは、細川氏が出馬するとして当選の可能性はどの程度なのだろうか。当然、対立候補者にもよるが、私は有権者の民意はそれほど甘くはないと思う。次点にもならないのではないか。政界を離れて以後、特にこれといった政治活動もせずに陶芸家としてどのような境地を見出したのか知らないが、それが政治の行政手腕に活かせるようなものではないであろう。都政への熱意や、気力、体力がどれだけあるのかも疑問のあるところであり、脱原発だけで間違って都知事になれば、ちんぷんかんぷんな迷走をするであろうことは今から目に見えているものである。東京都民の健全な判断力が示されることであろうと思う。